「雪道走ると車が錆びる」問題、克服へ? 新開発の道路凍結防止剤とは
雪道では凍結や積雪防止のため、塩を主成分とする凍結防止剤が撒かれることがあります。これが、クルマを錆びさせてしまうという側面がありますが、金属の腐食を抑えるという新たな凍結防止剤をNEXCO中日本が試行導入します。どのようなものでしょうか。
コストは10倍!?
――どのように使用するのでしょうか?
塩化ナトリウムとプロピオン酸ナトリウムを9:1の割合で配合した溶液をつくり、「湿塩散布車」で道路に散布します。従来は塩水と固形の塩化ナトリウムを別々のタンクに積み込み、混ぜ合わせて散布していますが、この塩水の1割ほどにプロピオン酸ナトリウムを配合します。試行においては、溶液作成や積み込みのしやすさなどを検証します。
――配合率はどのように決めたのでしょうか?
経済性などを考慮しています。プロピオン酸ナトリウムは塩化ナトリウムと比べて大幅に金属の腐食を抑えられるのですが、塩化ナトリウムが1kgあたりおよそ30円なのに対し、プロピオン酸ナトリウムはおよそ300円と、10倍のコストがかかります。配合を1割とした場合でも金属腐食量は従来のおよそ半分に抑えられ、単価としては2倍程度となります。
――クルマへのダメージも抑えられるのでしょうか?
その効果も期待しています。今回の試行では作業車に金属片を取り付け、その腐食状況を一定期間モニタリングし、走行中に凍結防止剤が跳ね上がることなどの影響を検証します。

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NEXCO中日本によると、「効果を検証し管理コストの低減につながると認められれば、当社以外の道路でも広がるかもしれません」としています。
【了】
うーむ、もっと他の素材とかはないものか。
以前は尿素も使われていたようですが…