冬タイヤ履き比べ スタッドレス、ウィンター、オールシーズン 実際どう違うのか

冬タイヤ、世界に目を向けてみると…?

 一方、北欧やロシア、アラスカのような極寒エリアには、スタッドタイヤ(スパイクタイヤ)が使われます。これはタイヤに金属の爪が埋め込まれたもの。冬を通じて、真っ白の雪と氷の路面であればスタッドタイヤが最強です。ただし、スタッドタイヤは舗装路面が露出すると、金属の爪が路面を削ってしまい、その粉塵が大問題に。日本でも昔は使われていましたが、あまりに粉塵がひどいということで基本的に使用禁止となっています。つまりスタッドタイヤは、よほどの極寒エリアではないと使えません。

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横浜ゴムの日本未発売ウインタータイヤ「ブルーアースウインターV905」を装着しての走行の様子。端から見る限りでは、ほかのタイヤとそう変わらない(画像:横浜ゴム)。

 次に日本と環境は似ているものの、路面が乾いているときは、ものすごくスピードを出すというのが欧州です。そこで使われるのがウインタータイヤです。アイスバーンの性能を少し諦めるかわりに、舗装路面での高速走行性能が高められています。また、雨で濡れた舗装路面でも、しっかりとブレーキが効くことも求められています。

 アメリカで人気のタイヤがオールシーズンタイヤです。これは夏の舗装路面から、濡れた路面、雪までに対応可能なもの。アメリカの場合、割合に除雪が早く行われますし、日本よりも一段と寒くて、気温が摂氏0度前後を行き来するようなエリアが少なかったりします。そのため、雪が溶けて凍るアイスバーンが日本よりも少ないのです。そうしたこともあり、スタッドレスを利用するエリアもありますが、アメリカ全体としてはオールシーズンタイヤを利用するユーザーが多くなっています。

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コメント

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3件のコメント

  1. 三種の比較は何km/hからブレーキをかけて何mで停止したかというようなデータが必要だと思います

    • まったくそのとおりだと思います。一例でもいいから具体的な数値を挙げないと。写真はいろいろな位置に停止させた車という見方もできそうですね(笑)

  2. 書かれてないけど日本の冬タイヤに必要なのがウェット性能。新潟とか融雪の為の水が、雪で排水口の詰まった道路に深く溜まってる。