貨物列車のコンテナ10cm高く 線路の「空間」そのままでどう解決?

コンテナ車「統一」で制限なしに

 こうしたことから、JR貨物はコキ100系のデビュー後も、「19形式」など高さが2500mmのコンテナを汎用コンテナサイズと位置づけてきました。2500mmを超えるコンテナには「コキ50000積載禁止」などの表記を入れ、積載ミスの防止を図っています。

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上越線を走る貨物列車。コキ50000形(右)とコキ100系(左)の両方が連結されている(2013年5月、草町義和撮影)。

 実際は、コキ50000形に背の高いコンテナを積載しても問題ない高さを確保した路線が多く、そうした路線では「コキ50000積載禁止」と記されたコンテナを積載したコキ50000形が運転されることもありました。とはいえ、コキ50000形に背の高いコンテナを積載できない路線が存在する以上、汎用コンテナサイズを変えることはできなかったのです。

 しかし、コキ100系の増備が進んだ結果、コキ50000形は3月のダイヤ改正で定期運転の貨物列車から引退することに。どの路線でも、高さが2500mmを超えるコンテナをコンテナ車に載せることができるようになるわけです。

 そこでJR貨物は今回、汎用コンテナサイズの変更を決定。今後は新しい汎用コンテナサイズに適合した「20形式」コンテナの製造を進めていくことにしました。2018年度は20D形を2650個、20G形を1300個、それぞれ製造する予定。これにより「19形式」の更新を順次進めていくとのことです。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. トラックの低床4軸車の理屈かな?全高3,8mと言う規制を床を低くする事で荷室の高さを稼ぐ、頭いいね

    • 乗用車ではホンダのフィットやヴェゼルなどは、リヤシート畳んだ時の荷室の床がとても低い。屋根が高くなくても、背の高い荷物が載せられる。
      他社のはみんな床が高くて荷室高さがとれない。

  2. おもろくて為に成りました。勉強に成りました。
    コキ100系って言うと、台車の高速化対応丈の物かと思ってましたが、低床化もされてたんですね。