クルマとは違う鉄道「中古車」事情 廃車タイミングや改造など事情あれこれ

自動車と同様、鉄道車両にも「中古車」が存在します。しかし自動車のようにはいかず、廃車のタイミングに左右されたり、購入しても改造が必要だったりと、いろいろな事情が絡み合ってきます。

鉄道の中古車は基本的に改造が必要

 一概には言えませんが、現在、通勤形の電車を新車で購入すると、1両あたり1億数千万円から2億円といった額になります。地方の中小私鉄ではこれが大きな負担になることから、JRや大手私鉄で使われた中古車を購入するするケースが多くみられます。

 新車価格の3分の1から半額程度で導入できるため、手入れの行き届いた中古車は日本だけでなく海外に譲渡されることも。2000年代に入ると、さびに強いステンレス車両の中古車も出回り始めています。

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鉄道の中古車は譲渡先のシステムに合わせた改造が行われる。写真は西武鉄道から伊豆箱根鉄道に譲渡される101系電車。編成の短縮や塗装の変更が行われる(児山 計撮影)。

 ところで、都市部を走る電車は8両や10両などといった長い編成で運用されています。しかし地方私鉄は2~3両編成が中心。そのため中古車の世界では先頭車が不足気味です。また、先頭車にはモーターが付いていないケースも多いため、先頭車同士をつなげた2両編成では走れないこともあります。

 こういった場合は、先頭車にモーターを付けたり、モーター付きの中間車に運転台を設置して先頭車に変えたりといった改造が行われます。なかには、中古の通勤電車を観光用に改造した結果、外観などが大きく変化する車両もあります。

 また、信号や無線、安全運行などに関する設備や運転機器なども、新たに走る路線に合ったものに取り替えなくてはいけません。自動車のように、購入して書類の手続きなどをすればすぐに運転できるわけではありません。

 このように、鉄道車両の中古車は自動車と違い、譲渡において大なり小なり改造が行われるケースがほとんどです。

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