陸自新装備は半世紀モノ? 水陸両用車「AAV7」、そもそもどのような装備なのか

陸上自衛隊の新しい部隊「水陸機動団」に配備される水陸両用車「AAV7」は、自衛隊に初めて導入される装備ですが、実はすでに半世紀近い歴史あるものです。どのような装備なのでしょうか。

後継機は日本製?

 AAV7を後継する装軌式車輌が後回しにされた理由のひとつに、アメリカ国防総省が提示した開発費では、アメリカ海兵隊が要求する性能を充たす車両の開発が難しいため、メーカーが開発に名乗りを上げ難くなっている点が挙げられます。とりわけアメリカ海兵隊が要求している水上移動速度のさらなる向上に不可欠な、小型で強力なエンジンの開発には、各メーカーが二の足を踏んでいるとも言われています。

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三菱重工が研究開発を進めている「MAV」の模型(竹内 修撮影)。

 若干手詰まりな状態になっている感もある、新型装軌式水陸両用装甲車の開発計画ですが、ロイターは2015年6月、アメリカ海兵隊とBAEシステムズ社、ジェネラル・ダイナミクス社といった大手メーカーが、三菱重工の「MAV」(Mitsubishi Amphibious Vehicle)に注目し、その技術を導入するのではないかと報じています。

 MAVは三菱重工が将来的に自衛隊へ提案することを前提に研究開発を進めてきた、装軌式の水陸両用装甲車です。AAV7 A1のエンジン(約400馬力)に比べて7倍以上の出力を持つ3000馬力級のエンジンを搭載する計画で、ロイターはこの強力なエンジンによりMAVの水上移動速度は、時速37~46kmに達すると報じています。

 2018年3月時点で三菱重工はMAVを、将来陸上自衛隊がAAV7の後継車輌を必要とする時に備えた、技術の蓄積を目的とする車両と位置付けていますが、将来的には水陸機動団とアメリカ海兵隊が、MAVの技術を活用した水陸両用装甲車を運用する可能性も、あるのではないかと思われます。

【了】

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Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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