地上から天空へ 熊本駅「全面高架化」の切替作業に密着(写真59枚)

「0番」閉鎖を惜しむ人々

 夜も更けてきた22時ころ、熊本駅の東側にある駅舎(白川口)を再び訪ねました。ふと改札口の脇を見ると、「熊本駅高架化工事に伴う列車の運休及び代行輸送について」と題した案内が設置されています。そばにいた駅員も、最終列車が運休することを大声で案内していました。

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0番A線ホームの脇では切替工事の準備が進む(2018年3月16日、草町義和撮影)。

 高架化の最終段階である地上線路から高架線路への切替工事は通常、深夜の営業終了から翌朝の営業開始までの間に行われます。ただ、工事の内容によっては時間がかかる場合もあるため、深夜や早朝の列車を運休する場合もあります。

 熊本駅の切替工事の場合、鹿児島本線の植木~熊本~宇土間と、豊肥本線の熊本~平成間が切替工事のため運休します。鹿児島本線では、0時13分に熊本駅を発車する終列車を含む合計3本が運休。豊肥本線も23時26分から0時07分にかけて、熊本駅を発着する合計4本が運休する計画です。また、熊本駅を23時15分に発車する三角行きは6分繰り上げて23時09分発に変更されています。

 これにより、3月16日(金)の終列車の発車時刻は通常より約1時間早い23時09分になり、本格的な切替工事の開始時刻も1時間早められるというわけです。

 改札を抜けて0番A・B線ホームに向かうと、列車にカメラやスマホ、タブレットを向けている人が大勢いました。「0番」を名乗るホームは全国的にも珍しく、今回の高架化で熊本駅からは消滅します。あと少しで消える「0番」の姿を記憶にとどめておきたいということなのでしょう。

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23時10分以降の列車は運休。
0番A線ホームを最後に発車する列車にカメラを向けている人たち。
1番線ホームから地上ホーム最後の営業列車が離れる(2018年3月16日、草町義和撮影)。

 23時05分、0番A線ホームから豊肥本線の肥後大津行き最終列車が発車。続いて23時09分には、隣接する1番線ホームから三角行きの最終列車も発車しました。とくにセレモニーが行われることはなく、利用者の少ない深夜ということもあって、ちょっと寂しさが漂う「最後」です。その直後、0番B線ホームにいた豊肥本線の回送列車が発車。これにより地上のホームから車両の姿が完全に消えました。

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コメント

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2件のコメント

  1. そんなのって、20年以上前から岐阜駅でしてるし、他の駅ではもっと前からしてるだろう。
    そんなありがたがる記事か?

  2. 別に有難い物でもないだろ。
    熊本駅より大分駅や金沢駅、前橋駅の方が高架化早かったし、東北以外の地方都市の駅なら高速化は普通だと思う。
    最も仙台駅が高架化していないのは問題あるがな。