「無印」新宿駅から約400m 西武新宿駅が離れている歴史事情
西武新宿線のターミナルである西武新宿駅は新宿の中心から北に離れた場所にあり、JR線などが乗り入れている新宿駅からの乗り換えには時間がかかります。西武はなぜ新宿駅にターミナルを設置しなかったのでしょうか。
中央本線の「支線」が都心乗り入れ目指した
利用者の人数が世界一とされている新宿駅。JRの中央本線と山手線を中心に東京メトロと都営地下鉄が乗り入れていて、京王電鉄や小田急電鉄もJRの新宿駅に隣接してターミナルを設けています。
ただし、西武鉄道が運営する新宿線のターミナル・西武新宿駅は、新宿駅から北へ約400mのところにあります。新宿駅から西武新宿駅まで歩いて乗り換える場合、少なくとも10分程度は見ておく必要があるでしょう。なぜ西武は新宿駅から離れた場所にターミナルを設けたのでしょうか。
西武新宿線の起源は、1894(明治27)年から1895(明治28)年にかけ、国分寺~川越(現在の本川越)間に開業した川越鉄道です。南側の国分寺~東村山間は現在の西武国分寺線で、北側の東村山~本川越間が現在の西武新宿線の一部になります。つまり、川越鉄道は新宿から川越に向けて延伸されたわけではなく、国分寺駅で接続する甲武鉄道(現在のJR中央本線)の支線のような存在だったのです。
しかし、川越鉄道が合併により西武鉄道(初代)に変わっていく過程で、都心に乗り入れる独自の路線の計画が浮上します。その背景には、東上鉄道(現在の東武東上線)や武蔵野鉄道(現在の西武池袋線)など、ライバル路線の開業がありました。甲武鉄道と川越鉄道のルートは大きな迂回(うかい)ルートになっています。そこで、中央本線経由より短い距離で東京都心に入れる路線を建設しようと考えたようです。
こうして1927年(昭和2)年、東村山~高田馬場間が「村山線」として開業。まずは国鉄(現在のJR東日本)山手線との連絡が図られました。西武はさらなる都心への乗り入れを目指していきます。
コメントのしようがない。
新宿駅までのルートはどれもロスが多い。
西武新宿に限らず、西武は都市計画や動線設計を一顧だにせず駅や路線を建設するから実にタチが悪い。
今なら新宿への延伸よりも、メトロ東西線へ乗り入れる方が助かる人は多いのでは。
もし早稲田に伸びていたら、西武新宿駅の需要は、新宿駅に集中して大変になるか、それとも、町が分散して、集中を避けられたかな。