「無印」新宿駅から約400m 西武新宿駅が離れている歴史事情

西武新宿線のターミナルである西武新宿駅は新宿の中心から北に離れた場所にあり、JR線などが乗り入れている新宿駅からの乗り換えには時間がかかります。西武はなぜ新宿駅にターミナルを設置しなかったのでしょうか。

中央本線の「支線」が都心乗り入れ目指した

 利用者の人数が世界一とされている新宿駅。JRの中央本線と山手線を中心に東京メトロと都営地下鉄が乗り入れていて、京王電鉄や小田急電鉄もJRの新宿駅に隣接してターミナルを設けています。

Large 20180620 01
西武新宿駅で発車を待つ列車。行き止まりの線路をあと400m伸ばせば新宿駅に乗り入れられるが……(2015年9月、草町義和撮影)。

 ただし、西武鉄道が運営する新宿線のターミナル・西武新宿駅は、新宿駅から北へ約400mのところにあります。新宿駅から西武新宿駅まで歩いて乗り換える場合、少なくとも10分程度は見ておく必要があるでしょう。なぜ西武は新宿駅から離れた場所にターミナルを設けたのでしょうか。

 西武新宿線の起源は、1894(明治27)年から1895(明治28)年にかけ、国分寺~川越(現在の本川越)間に開業した川越鉄道です。南側の国分寺~東村山間は現在の西武国分寺線で、北側の東村山~本川越間が現在の西武新宿線の一部になります。つまり、川越鉄道は新宿から川越に向けて延伸されたわけではなく、国分寺駅で接続する甲武鉄道(現在のJR中央本線)の支線のような存在だったのです。

 しかし、川越鉄道が合併により西武鉄道(初代)に変わっていく過程で、都心に乗り入れる独自の路線の計画が浮上します。その背景には、東上鉄道(現在の東武東上線)や武蔵野鉄道(現在の西武池袋線)など、ライバル路線の開業がありました。甲武鉄道と川越鉄道のルートは大きな迂回(うかい)ルートになっています。そこで、中央本線経由より短い距離で東京都心に入れる路線を建設しようと考えたようです。

 こうして1927年(昭和2)年、東村山~高田馬場間が「村山線」として開業。まずは国鉄(現在のJR東日本)山手線との連絡が図られました。西武はさらなる都心への乗り入れを目指していきます。

この記事の画像をもっと見る(5枚)

最新記事

コメント

4件のコメント

  1. コメントのしようがない。

  2. 新宿駅までのルートはどれもロスが多い。

    西武新宿に限らず、西武は都市計画や動線設計を一顧だにせず駅や路線を建設するから実にタチが悪い。

  3. 今なら新宿への延伸よりも、メトロ東西線へ乗り入れる方が助かる人は多いのでは。

  4. もし早稲田に伸びていたら、西武新宿駅の需要は、新宿駅に集中して大変になるか、それとも、町が分散して、集中を避けられたかな。

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開