訪日外国人は高速バスでどこへ行く 増便しても予約困難な路線、なぜそこが人気なのか

インバウンド(訪日観光客)が団体ツアーからFIT(個人旅行)へシフトし、移動手段は貸切バスから高速バスへ変化。その結果、行き先によっては高速バスの予約を取りづらい状況になっています。それはどのような路線で、予約が取れない場合の対処法はあるのでしょうか。

「貸切バスで団体旅行」から「高速バスで個人旅行」へ

 日本を訪れる外国人、いわゆる「インバウンド」は依然として増加しており、2018年は年間3000万人を突破することがほぼ確実です。しかし、その中身を見ると、大きな変化が起こっています。以前は、団体ツアーで訪日し、旅行会社がチャーターした貸切バスで「ゴールデンルート(東京~富士山~京都・大阪)」を駆け足で観光するスタイルが目立ちましたが、数年前から、FIT(Foreign Independent Tour/個人自由旅行)が中心となり、訪問先も多様化しているのです。

Large 20180616 01
バスタ新宿に停まるアルピコ交通の松本行き高速バス。中央道方面の高速バスは路線によって予約困難な状況も(2018年5月、中島洋平撮影)。

 FITは、旅行者ひとりひとりが自らの関心に基づいて旅程を組み、鉄道や高速バスなどの公共交通機関を利用して全国を旅行します。高速バスの車内でFITの姿が特に目立つのが、「昇龍道」と呼ばれる旅行ルートです。

「昇龍道」は、中部運輸局が中心となり、2012(平成24)年から誘客を進めている広域周遊ルートです。中部地方の地図は、石川県の能登半島を頭にして空に昇る龍の姿に見えます。龍が、中国人の間で縁起がいいとされていることにあやかって、そう名づけられました。

「昇龍道」が成功するきっかけになったのが、2014年に名鉄バス、濃飛乗合自動車らが外国人のみを対象に発売した「昇龍道高速バスきっぷ」です。高速バスを乗り継いで中部国際空港~名古屋~高山~白川郷~金沢を旅行できるフリーきっぷで、この区間は「昇龍道」のなかでも特に自然が豊かなうえ、古い町並みなど日本らしさを感じられる観光拠点が点在していること、また高速バスを乗り継げばそれらを効率よく周遊できることから大変な人気になりました。中国人のみならず、欧米からの観光客にも人気です(現在はコースを増やしたうえで「昇龍道フリーきっぷ」に改称)。

 それにより、名古屋~高山間の高速バスは、2015年に1日9往復から12往復へと増便しました。高山~白川郷間も2014年から毎年のように増便を繰り返し、最大16往復(朝は30分間隔)と頻発するにも関わらず、多くの続行便(乗客数に合わせ1便に対し2号車、3号車と台数を増やすこと)が設定され、1便あたり最大6台で運行される人気ぶりです。

この記事の画像をもっと見る(3枚)

【高速バス特集】もっと格安・快適に移動したい! 高速バス予約のコツと乗車のポイントを徹底紹介

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. この記事の通りだと、もう少し富士山駅・河口湖~飛騨高山線の利用があってもよいのだがな・・・。

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  3. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  4. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  5. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号