陸自、輸送船検討の背景と課題 浮かんで動くエレベーター「L-CAT」は候補なるか?

陸上自衛隊が独自の海上輸送能力を獲得したい意向である旨が報じられました。どのような船が導入されるのか、現状を考えると、非常にユニークな特徴をそなえる輸送艇「L-CAT」が候補に挙がるかもしれません。

まるで浮かぶエレベーター ユニークな揚陸艇「L-CAT」

 この陸上自衛隊がのぞむ輸送艇の候補については様々な可能性が考えられますが、なかでも筆者が注目しているのが、非常にユニークな揚陸艇「L-CAT」です。

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L-CATは船体中央の貨物積載スペースがエレベーターのように上下する(画像:アメリカ海軍)。

 L-CATはフランスのCNIM社が開発した揚陸艇で、全長30m、幅12.6m、の船体には最大で80tの車両や貨物、40名の人員を搭載することができます。L-CATの最大の特徴はその船体構造で、なんと車両などを搭載する船体中央のスペースがエレベーターのように上下するのです。車両などを積み込む際にはこのスペースは下にさがっています。しかし、いったん航行を開始するや否や、このスペースが徐々に上にあがっていくのです。これにより、航行中に水と接する部分が少なくなることから航行速度を速くすることができ、満載時に18ノット、何も積んでいないときには30ノットもの速度で航行することができます。

 こうした外観的な特徴のみならず、L-CATには実運用における特徴もあります。まずL-CATは小さな港の岸壁などから車両などを直接搭載することができ、また浅瀬でも活動できることから、搭載している車両などを浜辺に直接揚陸させることができます。さらに、L-CATは車両などを搭載した状態でも500海里(約930km)、何も積んでいない状態ならば700海里(約1300km)もの航続距離を誇ります。こうした特徴は、陸上自衛隊が望むような沖縄より南西にある離島への展開能力にまさに合致したものといえます。

 さらに2018年5月現在、CNIM社はこのL-CATの輸送能力や航続距離を強化した新しいモデルを提案中で、予定では車両などの搭載量は最大100t、またそのような満載状態で800海里(約1500km)の航続距離を実現させるとしています。陸上自衛隊はこちらにより強い興味を示すかもしれません。

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コメント

5件のコメント

  1. 言っちゃ悪いが、旧軍の時から海軍さんの兵員輸送に関しては”アテにできない”部分が多いから…確かに兵員や物資の輸送や輸送船の護衛より対艦戦闘の方が華やかで士気の高さも違うけど、それでガダルカナルを始めとしてどれだけの陸軍将兵が苦労したか…果ては、独自で世界初の強襲揚陸艦「神州丸」に「あきつ丸」や輸送潜行艇の「まるゆ」まで装備しなければならなかったわだかまりを捨てるには難しい……

  2. L-CAT、面白いマシンですね。

    運用は施設科に船舶施設科を立ち上げて…

    普通に輸送科でしょうけど。

  3. せっかく自前の輸送船を持ってもエスコートを海自に頼らなければならないなら運用の自由をやっぱり確保できないような気がしてきますね。将来には陸自所属の水上戦闘艦艇が必要になってくるのではないでしょうか。

  4. L-CACとは別なのね

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