陸自、輸送船検討の背景と課題 浮かんで動くエレベーター「L-CAT」は候補なるか?

陸上自衛隊が直面する課題

 陸上自衛隊がL-CATのような揚陸艇や輸送艇を運用するメリットは多々ありますが、しかし一方で、陸上自衛隊が直面する課題も多々あります。

Large 180524 lcat 03
L-CATなら浅瀬で直接の揚陸も可能(画像:フランス海軍)。

 まず思い当たるのが人員育成です。陸上自衛隊は、創立以来このような輸送艇を運用したことがありません。そのため、輸送艇の取得は容易に行えてもそれを運用する乗員の育成には非常に時間がかかるでしょう。それこそ、冗談ではなく深刻な船酔いとの戦いが待っているかもしれません。

 さらに、海上自衛隊との連携も課題のひとつです。たとえ陸上自衛隊が独自に輸送艇を保有したとしても、それを単独で離島などに向かわせれば敵の潜水艦や航空機などに襲われる可能性も排除できない以上、海上自衛隊の護衛艦による護衛が必要になります。その際に、海上自衛隊と陸上自衛隊がいかに連携するのかについて、もしこれが実現した場合には、過去に前例がないそのような状況に両者がいかに対応していくのかが注目されます。

【了】

この記事の画像をもっと見る(4枚)

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

5件のコメント

  1. 言っちゃ悪いが、旧軍の時から海軍さんの兵員輸送に関しては”アテにできない”部分が多いから…確かに兵員や物資の輸送や輸送船の護衛より対艦戦闘の方が華やかで士気の高さも違うけど、それでガダルカナルを始めとしてどれだけの陸軍将兵が苦労したか…果ては、独自で世界初の強襲揚陸艦「神州丸」に「あきつ丸」や輸送潜行艇の「まるゆ」まで装備しなければならなかったわだかまりを捨てるには難しい……

  2. L-CAT、面白いマシンですね。
    運用は施設科に船舶施設科を立ち上げて…
    普通に輸送科でしょうけど。

  3. せっかく自前の輸送船を持ってもエスコートを海自に頼らなければならないなら運用の自由をやっぱり確保できないような気がしてきますね。将来には陸自所属の水上戦闘艦艇が必要になってくるのではないでしょうか。

  4. L-CACとは別なのね

  5. currency-trading-brokers.com/forex-comparisons-ratings-reviews-malaysia.html Kajian-Semakan-Gambaran-Tinjauan asing valuta-mata-wang-bursa-saham-stok-dana devisa-tukaran-penukaran-pertukaran syarikat.