地雷が邪魔なら爆破しよう ギミック効いた92式地雷原処理車の処理システムとは
響く轟音、処理方法は「爆破」
92式地雷原処理車は、2発のロケットを搭載しています。ロケットの末端にはワイヤーが取り付けられていて、車体とロケットを繋ぎ、さらにロケット内部に詰め込まれた20数個の爆薬とも繋がっています。
ロケットが発射されるとワイヤーに繋がったパラシュートが開いてなかの爆薬が外に引きずり出されます。前に進む力を持つロケットと、それを抑える車体。その力の作用によって、空中でたわんでいた爆薬付きのワイヤーはピンと張った状態になって地面へ落ちてきます。そして、一定時間を経過すると取り付けられた爆薬が一気に爆発して、敵が設置した地雷を爆破(誘爆)処理することができます。あるいは爆破にいたらなくとも、埋められた地雷を露出させ無力化を容易にすることを図ります。
詳しい処理能力については、自衛隊の障害処理能力を明らかにしてしまうため公開されていませんが、毎年8月に静岡県御殿場市の東富士演習場で行われている「富士総合火力演習」などを見ていると、戦車が安全に通過するだけの幅の通路を開設することができると考えられます。
記事中に「bleaching (漂白)」とありますが、正しくは「breaching (破壊)」かと。
ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。
このロケットは初速が遅いため、シャッターのチャンスを合わせやすく、比較的ですが飛んでゆくロケット、分離する爆薬が撮りやすいです。
あくまで比較の問題ですが、戦車の発砲と翔んでゆく砲弾よりは、ですけれど…
差し詰め地底の破壊神vs地上の破壊神といった構図