京急がテロ対策訓練を実施! 車内の「不審な液体」、特殊な防護服で撤去(写真40枚)
テロに備えた専門部隊が「不審物」を撤去
京急グループ社員が扮した乗客のなかには、スーツケースを抱えた訪日外国人旅行客、ベビーカーで赤ちゃんを連れた人、車いすの人などの設定を持つ人もいました。様々な状況の乗客に対して適切な対応をしていくのも訓練の一環といいます。
また、「不審物のにおいで体調不良を起こした」「車内で転倒し、負傷をした」という設定を持つ人も。そのような、自力で動くのが難しい状況の傷病者に対しては、一般の乗客が避難したあとに、消防の特別救助隊による救助活動が行われました。
この部隊が着用していたのは化学防護服です。防護服の内側から圧をかけることで外部の空気が入ってこない作りになっています。テロなどの特殊な事案に対応できるよう備えられているといいます。
全員が避難したあとには、不審物の撤去を実施。撤去を担当したのは、警察のNBCテロ対応専門部隊です。同隊は、神奈川県警の第一機動隊に所属しており、テロなどの予期せぬ事態に備えて訓練を積んでいるといいます。
不審物の撤去には、ふたつの機械を使用。まず、ひとつ目の機械で毒性の有無を分析し、ふたつ目の機械で中身を詳細に調査します。不審物に直接触れることなく、成分を判定できるといいます。ちなみに訓練の不審物は「トルエン」だったことが判明。このトルエンは塗料などに使われている化学物質で、常温で揮発性のある可燃性の液体です。
訓練終了後、京急電鉄常務取締役・鉄道本部長の道平さん、神奈川県警川崎警察署署長の増田さん、川崎市消防局川崎消防署署長の石井さんは、ともに1995(平成7)年に起きた地下鉄サリン事件に触れ、いつどこで何が発生してもおかしくない旨を示唆。観光を楽しむ訪日外国人旅行客も増加しており、さらに今後、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが予定されていることを踏まえ、万が一のことに備えていきたいと話しました。
【了】
実際に起こったとき、乗客がホームなどに蹴り出すor窓から放り捨てるなどもあるだろうな。
防護服を吹っ飛ばす程の爆発物じゃなくて良かったな