飛行機の「双胴機」なぜそのカタチ? P-38「ライトニング」ほか、それぞれのワケ(写真10枚)

戦闘機以外ではどんな双胴機が作られた?

 ジェット戦闘機では用いられなくなった双胴ですが、輸送機や軽攻撃機などで採用される例がありました。

 フランスの「ノール ノラトラ」やアメリカ空軍のC-82「パケット」とその改良版C-119「フライング・ボックスカー」などの輸送機は、貨物室の扉を胴体後部に設置するために双胴を採用し、貨物の搭載作業の効率化を図りました。

 そしてベトナム戦争で活躍し、いまなおテロの掃討作戦などで使い続けられているCOIN(軽攻撃)機のOV-10「ブロンコ」は、様々な作戦に対応するため双胴を採用しています。機内レイアウトの自由度が高く、機体後方にパラシュート降下用の開口部を設けることで、特殊部隊隊員の空挺降下も可能となっており、人員から物資の輸送、隠密作戦まで汎用性が高くなっています。

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アメリカをはじめ、フランスやイタリア、台湾でも使われたC-119(画像:アメリカ空軍)。
ベトナム戦争から、いまもなお活躍するCOIN機、OV-10「ブロンコ」 (石津祐介撮影)。
117mの巨大な主翼を持つ双胴機、「ストラトローンチ」(画像:ストラトローンチ・システムズ)。

 一方の民間では、双胴機はロケットの打ち上げに利用されるケースがあります。空中発射ロケットの母機として作られた米ストラトローンチ・システムズ社の「ストラトローンチ」は、ボーイング747のエンジンを6発流用した、全長72.45m、翼幅117mの巨大な飛行機です。ロケットを吊るして離陸し、空中で発射するために双胴となっています。ほかに、ヴァージン・ギャラクティック社の「ホワイトナイトツー」も同様に双胴機となっています。また、ロシアでは双胴の大型輸送機を開発中だとも報じられています。

 ちなみに、実は船にも「双胴船」なるものがあります。「カタマラン」と呼ばれ、安定性が高く高速での航行が可能で、ヨットをはじめ水中翼船でも用いられているスタイルです。熊本フェリーの「オーシャンアロー」や香港の「ターボジェット」で運航されています。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. P-38はエンジンの熱がコクピットに伝わってこないので、高空で寒くそれが不評だったとか。
    P-61は重武装に黒づくめと悪そうに見えるのが好きw

  2. P38やP61がじゃぷどもをばたばたころしてくれたおかげで今の平和があります。