歩ける距離なのになぜ… 短すぎるバス路線が生まれるワケ たった500mの路線も

もっと短距離、なのに本数が多い「病院行きバス」

 2km程度の路線は、全国にかなりの数あります。1km以下となるとさすがに少ないですが、存在します。ひとつは千葉県柏市にある阪東バスの北柏駅~慈恵医大柏病院(26系統)。わずか1.0kmの距離を4分で結び、途中のバス停はありません。駅から病院に行く専用のバスといって差し支えないでしょう。利用者はかなり多く、なんと1日に50往復以上の運行本数があります。

 病院行きのバスは短距離のものが多く、栃木県にあるおもちゃのまち駅(壬生町)から獨協医大病院への路線も、距離わずか0.8km。関東自動車が運行するこの路線は、途中のバス停もふたつあります。やはり病院に通う人の需要を見込んだ運行となっており、本数は日に40往復以上です。

 そして、同じく病院への路線で驚きの短さを誇る路線があります。近鉄の大阪上本町駅から至近の大阪赤十字病院へ向かう「赤十字病院線」です。その距離なんと500m。歩いて10分かかりません。ただしこの路線は大阪赤十字病院のシャトルバスとして運行されているもので、土休日の運行は一切なく、平日7時台から18時まで12分間隔の運行。運賃は100円です。

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都営バス「学05」のバス停に表示されているシンプルすぎる路線図(風来堂撮影)。

 学校よりも病院への路線で距離が短いものが多いのは、高齢者や病人など、歩くのが辛い人が利用するため、非常に短い距離でもバスを運行する意義や需要があるから、と考えられます。

【了】

※記事制作協力:風来堂

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コメント

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3件のコメント

  1. おい、病院行きが問題に土休日運行なしって、足腰悪い人には酷だぞ…

    • 調べてみたら大阪赤十字病院は土休日は休診です。
      外来患者の利用を前提にしているようです。

  2. 了様ありがとうございます。僅かな距離であっても、通院者にとっては長い距離に感じますからね。