なぜ? 突然、電気が消える電車 だが誰も動じない、関門トンネルの日常風景(写真24枚)

走行中、電車の車内照明が突然、消灯。しかし、誰も動じない――。本州と九州を結ぶ関門トンネル区間では、それが“いつものこと”です。なぜそうなのか、キーワードは「交直転換」です。

「切替点」通過時に発生

 昼だろうと夜だろうと、電車の車内照明がアナウンスなしで突然、消灯。しかし乗客は、ほぼ全員が何事もなかったようにしている――。そんな特異な光景が“日常”になっている場所があります。

 関門海峡の下を通り、本州と九州を結ぶ関門トンネル。その九州側入口付近にある門司駅(北九州市門司区)を境として、架線に流れている電気が、九州側は「交流2万ボルト60ヘルツ」、山口県下関市へ至る本州(関門トンネル)側は「直流1500ボルト」と異なります。「架線」とは、線路上空に張られている、電車へ、その走行に必要な電気を供給するための電線のことです。

 この「交流」と「直流」の切替点を通過するとき、電車の構造上の理由から、車内の照明が消えるのです。

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「交」「直」の切替がある関門トンネル区間を走る、JR九州(元国鉄)の415系電車(2018年7月、恵 知仁撮影)。

 こうした「交流」「直流」の切替点は日本にいくつかあり、そこを通過するとき、比較的新しい電車では車内照明が消えなくなっていますが(常磐線の茨城県内・取手~藤代間など)、関門トンネルの普通列車に使われる電車は、おもに40歳にもなる車両たち(415系交直流電車)。いまなお車内の照明が消えており、それが“日常”で“当たり前”になっています。

「交流」と「直流」の電気には、それぞれメリットとデメリットがあり、路線の状況や時代によって、適切なほうが採用されてきました。また、「交流」と「直流」の架線はじかに接続できないため、あいだに「デッドセクション(死電区間)」という、電気が流れていない部分を挟みます。「交流~デッドセクション~直流」というイメージです。

 ちなみに、門司駅から関門トンネルを通って、本州の下関駅へ向かう前、門司駅に停車しているときも、車内照明が消えます。発車直後に行う「交直転換」のテストをするためです。

【了】

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コメント

3件のコメント

  1. 東から譲渡された415のピカピカな更新車が出庫するのを小倉で見たけど格好いいねー

    地場でも以前はステンレス車との増結とか何気に小田急の分離編成を連想してしまうけど?

    ボンネット有明やボンネットひたち交直の切り替えの一時消灯

    碓氷峠などの連結イベント、連結が完了すると同時に動き出すに腹に響くコンプレッサー音

    今は手間を省き音を封じる事が快適に結び付くと勘違いしている中で関門415は貴重な財産ですね。

  2. 動じないのが不思議に思われるのは、筆者さんが地方の方で物珍しく感じるからでしょう。

  3. JR九州は、門司-下関間だけのために交直両用電車を所有していなければならず、無駄である。

    JR西日本とJR九州との境界は下関駅であるので、交直の境界と一致しない。

    交直の境界を下関に移動させようとしても、交流化するには碍子を増やさねばならず、関門トンネルの高さが不足する。

    門司駅をJR西日本とJR九州の境界にしようとしても、下関市は北九州市とのつながりが深くて、下関駅はJR九州の所属のほうが便利。

    それでこんなことになっている。

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