ヘルメットのバイザーに速度やナビ ライダーの未来が現実に スマホ連携も
スマホからブルートゥースで映像投影も 広がる可能性
――電源や映像は、どのように供給されるのでしょうか?
電源はヘルメットに内蔵した蓄電池です。情報の供給源としては、たとえばスマートフォンからブルートゥースを介してHUDに投影することが考えられるでしょう。
――なぜ開発したのでしょうか?
クルマでできることをバイクでもできればいいよね、という話になったのがきっかけです。当社は自動車用HUDで世界トップのシェアを有しているのですが、その技術を活かせないかと考えました。2018年4月に(新しい商品を開発する)新組織が発足し、そのなかで製品化へ動いたアイディアのひとつです。
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製品発表会では、いわゆるサバイバルゲームの衣装を着た人も登場しました。そのようなバイク以外での使用や、ほかのモータースポーツへの応用も考えられるといいます。
すでに同社では2018年7月、スーパーフォーミュラに参戦する「ダンディライアン レーシング」と、レースでの実装を想定したテスト走行を富士スピードウェイで実施。計器を見ることなく必要な情報を得られ、視線移動が抑えられるといったことが確認されています。
このときの実験では、バイザーの外側に透過率80%の透明ディスプレイを装着したものが使われました。将来的にも、バイザーへ直接投影する方式だけでなく、既存のヘルメットへ後付けする形も考えられるとのこと。
ジャパンディスプレイは、「実用化はまだまだ難しいですが、発表以来、『興味がある』というお声を多方面からいただいていいます。案外早く実用化する可能性もなくはありません」と話します。
【了】
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