バイク=「単車」のナゾ 車輪ふたつなのになぜ?

車輪はふたつなのに、なぜバイクは「単車」と呼ばれることがあるのでしょうか。調べてみると、「単車」以外にも様々な呼び方がありました。

「単車」は「バイク単体」を指す?

 バイクは「単車」と呼ばれることがあります。辞書類でも、「単車」の意味は「オートバイ・スクーターなど、原動機つきの二輪車」(三省堂『大辞林』より)などとされています。

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側車(サイドカー)付きバイクのイメージ。「単車」という言葉の由来は、側車が関係しているという(画像:写真AC)。

 車輪はふたつなのに、なぜ「単車」なのでしょうか。モータージャーナリストの伊丹孝裕さんに聞きました。

――バイクはなぜ、いつごろから「単車」と呼ばれているのでしょうか?

 言葉が生まれた時期としては第二次大戦前後です。このころはサイドカー、つまり「側車」付きのバイクが一般的で、これに対しバイク単体で成立していたものを「単車」と呼んだといわれています。ただし、諸説あります。

――ほかにはどのような説があるのでしょうか?

 そのころはバイクのエンジン形式にバリエーションがなかったこともあり、単気筒エンジン(シリンダーがひとつだけのエンジン)の「単」であるとする説、また、「タンタン……」という、高回転しない当時のエンジン音に由来するという説もあります。ただ、さすがに後者は信ぴょう性が薄いとは思います。

※ ※ ※

「単車」は半世紀以上も前に生まれた言葉ではありますが、伊丹さんによると現在でも50代半ば以上の世代では一般的に使われている印象で、「古さ」はあまり感じないといいます。一方、全国でバイクのイベントを主催する日本二輪車普及安全協会(東京都豊島区)にも話を聞いたところ、「(『単車』は)久しぶりに聞きました。やはり『バイク』や『オートバイ』が一般的ではないでしょうか」とのこと。若い世代のあいだでは、あまり使われなくなっているのかもしれません。

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コメント

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5件のコメント

  1. ポンポンというと、どうしてもバイクでなくて小型の船(ポンポン船)を思い出してしまう。バタバタはわかりますけど。

  2. 話は単純だと思います。

    単気筒云々とかエンジンシリンダーの数ではなく、また、車輪の数でもなく、他の四輪自動車(貨物の六輪、十輪も含め)や鉄道車両、全ての車輪付きの乗り物と比較して
    轍(わだち)が単線だからだと思います。

  3. 昭和36年4月、16歳で初免許は「自動二輪車」でした。
    同年3月末までは「自動二輪側車付」と二種類あったと試験場で聞いた記憶がありました。
    で、私は「側車付」に対し、側車の付いていないものを「単車」と呼称したんではないかと思っていました。
     また、関西では昭和30年頃まで「二輪車」は「ポインター」(新明和工業製造の2輪車)と呼ばれていました。
    なので、私は「単車」派でしたが40年前から「トライアル」競技をやりだしてからは「バイク」派になりました。
     なお、当時関西では「バタバタ」と呼ばれていたのは「三輪車」で5社位が製造していました、これは正にエンジン音からだと思います。ダイハツ・マツダ・みずしま・ジャイアント・クロガネ(水冷EG)・・・あ~懐かしい
     (おまけ)原動機付き自転車許可証(原付50ccまで)は、14歳で各警察署で発行していました。

  4. 「バイク」も単車と似たようなもの。本来BikeはBicycleの略で、自転車を含む二輪車全般のこと。
    英語ではこのうち自転車は俗にpush-bikeで単車が motor-bikeである。
    バイクが単車の意味でつかわれているのは日本だけ。なぜなら単車が導入されたときにはすでに自転車を自転車と呼んでいたので、motor-bikeを略してバイクと呼んでも混乱する可能性がなかったらだ。

  5. 日本の陸軍の用語で、「複車」(サイドカー付オートバイ)、対する「単車」(オートバイのみ)だったようですよ。オートバイといえばサイドカー付がデフォルトだったので、特に「単車」との呼称のほうが生き残ったのでしょうか。