そうりゅう型最新鋭潜水艦「おうりゅう」進水 初のリチウムイオン電池搭載 防衛省

三菱重工神戸造船所にて海上自衛隊の新潜水艦が進水、艦名は「おうりゅう」と命名されました。そうりゅう型潜水艦として11隻目にあたり、リチウムイオン電池の搭載は少なくとも軍用潜水艦としては世界初といいます。

そうりゅう型潜水艦11番艦は「おうりゅう」と命名

新型潜水艦「おうりゅう」の命名/進水式(1分14秒)。

 防衛省は2018年10月4日(木)、三菱重工神戸造船所(神戸市兵庫区)にて、新規建造された潜水艦の命名式および進水式を実施しました。「おうりゅう」と命名されたこの潜水艦は、そうりゅう型潜水艦11番艦にあたります。

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そうりゅう型11番艦「おうりゅう」。漢字では「凰龍」と書く(2018年10月4日、乗りものニュース編集部撮影)。

 起工は2015年11月16日で、同年度予算で建造されたものです。防衛省『我が国の防衛と予算 平成27年度予算の概要』によると、これまでそうりゅう型で採用されていた鉛電池に代わり、新たにリチウムイオン電池を搭載することで、水中持続力などを向上しているといいます。発火や爆発のリスクに関しては以前より安全性を確認されていた潜水艦用リチウムイオン電池でしたが、予算などの問題から長らく搭載を見送られており、海上自衛隊の潜水艦としてはもちろん、少なくとも軍事用の潜水艦としては「おうりゅう」が世界初の採用です。

 一方で、これまでのそうりゅう型に搭載されていたスターリング機関(潜航中も発電機を動かせる非大気依存機関)は搭載されていません。つまり、リチウムイオン電池だけで鉛電池+スターリング機関を代替することを意味します。詳細は明らかにされていませんが、水中最大速力は約20ノットと、従来のそうりゅう型と遜色ない数字が公表されています。なお、ディーゼルエンジンにリチウムイオン電池を組み合わせた「おうりゅう」は建造費643億円、ひとつ前の姉妹艦であるそうりゅう型10番艦「しょうりゅう」は、ディーゼルエンジン、スターリング機関、鉛電池の組み合わせで建造費513億円(防衛省『我が国の防衛と予算 平成26年度予算の概要』による)です。

「おうりゅう」は全長84.0m、幅9.1m、深さ10.3m、基準排水量2950t、水中最大速力約20ノット、乗員数は65名。今後艤装や各種試験を実施したのち、2020年3月に引き渡しの予定です。

 ちなみに三菱重工神戸造船所において戦後に建造された潜水艦としては28隻目にあたります。同社は1918(大正7)年以来、今年で潜水艦建造100周年を迎えたとのことです。

【了】

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コメント

2件のコメント

  1. 次の目標は、ディーゼル発電機と燃料タンクの機能もリチウム電池で代替してしまうこと ?

    • 充電時間が燃料補給よりもやたら長くなりそう。というか、外洋ではどうやって充電すんだ?