6輪車で超信地旋回! 機密のカタマリ防衛装備庁陸上装備研究所がその一部を一般公開(写真11枚)

自衛隊の新装備を研究、開発する研究所のひとつ、陸上装備研究所の一般公開イベントが開催されました。超信地旋回する6輪電気自動車のデモンストレーションなど、文字通り百聞は一見に如かずです。

技術はいずれ民間に? その前に課題も

 もちろん、普通の自動車のように車輪をステアリングして旋回することも可能ですが、では超信地旋回ができるメリットは何でしょう。クルマの運転で狭い場所で切り返しには何度も前後進を繰り返して苦労します。しかし超信地旋回ができればその場で180度の方向転換も可能で、小回りが抜群に利くようになります。

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インホイールモータ試験車両の足回り。文字通り車輪ごとにモーターが組み込まれている(月刊PANZER編集部撮影)。

 一方問題点としては、地面からの振動が直接モーターに伝わりますので耐久性が必要ですし、ホイールに収まる小型サイズで充分なトルクを発揮しなければなりません。試験車の下回りを見ると各ホイールには太い配線が何本もむき出しで通っているのが分かります。戦闘車両として使うには、このむき出しになっているモーターや配線類の防御が必要になります。最高速度や馬力、航続距離などは試験車でもあるので公表されていませんが、重量は武装などフル装備させて15t以内に抑えることを目標にしているようです。

 運転席には、電気自動車なのでシフトチェンジレバーはありません。ハンドルとアクセル、ブレーキ、いくつかのスイッチ、速度とバッテリー残量などを示すモニターだけのあっさりした物です。超信地旋回させるには右側パネルにある「左右輪逆回転機能」スイッチを操作します。

 様々なメリットがあるインホイールモータ車は、ほかに自動車メーカーや研究機関で研究開発されていましたが、モーターの小型軽量化技術が難題で実験段階から進んでいないようです。陸上装備研究所の成果によってはこの技術が民間車に拡散していく可能性も充分にあります。そもそも技術に軍事用、民間用の区別はありません。生活に欠かせないインターネットやカーナビ、電子レンジやコンピューターだってもともと軍事用技術だったのです。

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