地下鉄の「快速」導入は難しい? かつて運行していても復活できないワケ

最近導入した路線も じつは結構厳しい?

 先に挙げた無料の速達列車が走る5路線のうち、横浜市営地下鉄ブルーラインの快速は最も新しく、2015年7月から運行が始まったものです。平日は9時30分から16時まで、土休日は20時30分まで1時間あたり2本の運行で、普通列車と比べて横浜~新横浜間の所要時間は11分が8分に、戸塚~関内間は22分から17分に短縮されたといいます。地下鉄を運営する市交通局に話を聞きました。

――快速はどのような目的で運行を開始したのでしょうか?

 ブルーラインは1972(昭和47)年に5.2kmの区間で開業しましたが、そこから延伸するにつれ40.4kmという長い路線になりましたので、速達性の向上を求める声がお客様からも寄せられるようになりました。(ブルーラインが結ぶ)市の北部と南部、中心部とバランスある発展を促す観点や、競合路線からの新たなお客様の利用も見込んで、快速の運転を始めました。

――待避線の問題はないのでしょうか

 いえ、待避線は車両基地のある上永谷駅と新羽(にっぱ)駅のみで、両駅以外での追い抜きができない点は苦労したところです。お金をかけずに快速運行を実現することを考え、終端部(あざみ野~新羽間および戸塚~湘南台間)は各駅に停まり、おもに都心部で快速運転を行うという現在の形態になりました。

――ダイヤはどうなっているのでしょうか?

 日中1時間あたり上下8本ずつという従前の本数を維持しつつ、ダイヤの隙間を縫って快速を2本純増しています。前の列車に追い付いてしまうため、現状では増発が難しい状況です。

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横浜市営地下鉄ブルーラインを走る「3000R形」こと3000形電車の3次車(画像:photolibrary)。

――利用者からの評判はいかがでしょうか?

「本数を増やしてほしい」「運行時間帯を延長してほしい」といったお声を多く頂いています。土休日の運行時間帯は16時から20時30分まで延長しましたが、現行の設備で行っているため、ラッシュ時の運行も今後の課題です。一方、快速が通過する駅を利用されるお客様からは、「この駅にも停車してほしい」あるいは「快速はいらない」といったお声もあります。

※ ※ ※

 現在快速や急行などが運転されている路線でも、そのような速達列車を運転できる条件は様々。線内で追い抜きも可能な東京メトロ東西線や副都心線では朝ラッシュ時間帯にも頻繁に運転されていますが、都営新宿線では、急行の運行は日中に限られています。都営浅草線ではエアポート快特が通過駅のある列車ですが、押上駅(浅草線の起点駅)以外で同列車の運行区間内に待避線がないことから、途中での追い抜きは行われていません。

【了】

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コメント

4件のコメント

  1. 西神・山手線・ブルーラインともに、建設時・計画時は快速運転と言う発想すらなかったんだろう。
    もし現代に計画されていたら待避線は最初から造られていたのだと思う。

  2. ブルーラインの件だが、県庁前方面への分岐を想定して上下二層式で建設された関内駅を追い抜き可能に改造することはできないものだろうか?

    戸塚方にポイント設置できるようにトンネルを掘らなくてはいけないが、駅部分は十分なスペースが確保できているはずだからゼロから場所を選定しなければならない神戸よりは条件に恵まれているはず。

    そうすれば都心部でも各停追い抜きによるさらなる時間短縮が望め、相互連絡によって都心の快速通過駅でも利便性は高まる。多くの市民に恩恵が生まれることであることをきちんと説明できれば税金を投じての工事にも理解が得られると思うのだが。

  3. 速達列車を運行している地下鉄の中に、「大阪」が入っているが、堺筋線の「堺筋急行」のことを指しているのかな?
    相互乗り入れの“阪急線内”では“急行”だが、“地下鉄堺筋線内”では、“通常の各駅停車”で、他の堺筋線の地下鉄列車を追い越すこともない(できない)ので、堺筋線内では、速達列車ではないけど。

    • えーと阪急京都線では色々なしがらみの結果(阪急系デベが高槻市以東は当時各駅停車だった急行の各駅停車部分の駅最寄りのマンションに「急行停車駅」でマンション売っちまったせい、という都市伝説。調べてないのでよく分かんない)、快速急行は走ってますけど急行は走ってないです。通常直通するのは準急だけだな。
      ちなみに堺筋線内各駅をほぼ通過する(日本橋駅と天神橋筋六丁目駅のみ停車)「特急」は走ってます、春と秋だけの嵐山直通特急「ほづ」ですが。