実は水平ではない飛行機の「水平飛行」 座席のテーブルも水平じゃない? サービスにも工夫

飛行機は、巡航高度に達し「水平飛行」に入っても、実はわずかに傾いているといいます。機内もその傾きを考慮した工夫がなされている一方、客室乗務員は傾きに注意しながらサービスをしているそうです。いったい、どれくらい傾いているのでしょうか。

巡航中も水平じゃない そのメリットは

 滑走路から離陸した飛行機は、機体が傾いているのがはっきりとわかります。ANA(全日空)によると、離陸推力の設定や重量などもよるものの、離陸上昇時は機首を15度前後上げた状態だそうです。

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水平飛行中も、機体は傾いているという。写真はイメージ(画像:dmitrimaruta/123RF)。

 そして所定の巡航高度に達すると、飛行機は「水平飛行」に入ります。シートベルトのサインが消え、機内食がある路線ではその給仕が始まることもあり、ホッと一息つくときかもしれません。しかし、この水平飛行中もじつは「水平」ではないのだとか。ANAに話を聞きました。

――水平飛行中も、飛行機は何度か傾いているのでしょうか?

 はい。速度や高度、機体重量、上層の気象条件などにもよりますが、機首を1.5度から3度くらい上げた状態で飛行しています。

――なぜ「水平」ではないのでしょうか?

 水平飛行時は、飛行機を持ち上げる揚力と、機体重量による重力が釣り合った状態です。ここで機首が水平に近いと十分な揚力が得られず、一方で機首を上げすぎると抵抗が大きくなってしまうのです。そのため、機首を1.5度から3度くらい上げた状態で釣り合う重力と揚力が得られるよう、機体がデザインされています。

――機材の違い、空域や状況による対応により、途中で角度が変わることはあるのでしょうか?

 水平飛行時に機首を1.5~3度上げる点については、機材の違いはほぼありません。ただ、お話したように速度、高度、機体重量、上層の気象条件などに応じて、飛行の途中で角度は変わっていきます。

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コメント

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2件のコメント

  1. ANAのサイトに載ってる内容をそのまま記事にするとか終わってるな

  2. かつてDC-10は水平飛行といっても機首上げの角度が他の機種より大きめで、CAには腰の負担が重かったなんて聞いたことがある。