仕事場は山の上から海中まで、戦場にも降り立つ米軍のエリート兵「PJ」って知ってる?(写真12枚)

米軍の「PJ(パラジャンパー)」とは、空挺資格と医療資格などをあわせ持ち、山だろうが海だろうが、敵の攻撃が予想される地域だろうが救難に向かうという、過酷なお仕事に就く兵士たちのことを指します。日米共同訓練における彼らの様子を追いました。

助けたパイロットが司令官に

 今回は訓練という事で、日米が協力し、米軍パイロットを助けました。これまでも実際に、自衛隊が米軍パイロットを助けた例はいくらでもあります。

 最近では6月11日、米空軍のF-15が、沖縄本島の南約90kmの海上に墜落しました。幸いにも、パイロットは無事脱出に成功します。そして今回のように、海上を漂流しているところを空自那覇救難隊によって救助されています。

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米空軍PJを収容するため、着水したUS-2。サイドドアから海自救難員が海面を捜索している(画像:統合幕僚監部)。

 また、前在日米軍および第5空軍司令官であったジョン・L・ドーラン中将も、自衛隊に命を救われた過去があります。1992(平成4)年1月23日、当時勤務していた三沢基地をF-16で離陸し、米本土を目指して飛行していました。その途上、空中給油機KC-135から燃料補給を受ける際、接触する事故を起こします。これにより機体は墜落、ドーラン氏は緊急脱出し、海上へ。その後なんと5時間も漂流する事になります。この時ドーラン氏の救助に向かったのがUS-1でした。厚木基地を離陸し、約1000kmも離れた海面を目指しました。そして見事ドーラン氏を救助、氏は生還に成功します。

 20年経ち、ドーラン氏は、いちパイロットから日本における米軍の最高指揮官として再赴任しました。やはり自分の命が自衛隊員の手によって救われた恩は忘れず、就任式の際、当時のUS-1のパイロットを招待しました。また岩国基地を訪問した際には、実際に救助活動を行った救難員にも再会しています。当時3曹など若い階級だった彼らは、いまでは准尉や曹長となっていました。ドーラン氏は本国へと戻りましたが、きっと自衛隊への感謝の気持ちは、制服を脱いだ後も覚えていてくれることでしょう。

 航空機事故は、残念ながら平時、有事関係なく起こるものです。もしその万が一の事態に陥った時、パイロットの生命を守るため、迅速な救助活動が必要不可欠です。起きては欲しくないことですが、その時のため、日米の救難員は厳しい訓練を重ねているのです。

【了】

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Writer:

週刊誌カメラマンを経てフリーの軍事フォトジャーナリストとなる。安全保障をテーマに世界中を回り、週刊誌や専門誌等に執筆。最近ではテレビやラジオ出演、講演などもこなす。「イチから分かる自衛隊最前線レポート」(EX大衆・双葉社)、「最新国防ファイル」(夕刊フジ)など連載を多数持つ。

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