JR、地下鉄、私鉄の3案…「大阪万博」開催で会場アクセスはどうなる?(写真23枚)

京阪は「他社線連絡」にシフトか?

 距離が長いということは工事期間も長くなるということ。仮に建設費の問題がないとしても、7年後の万博開催に間に合わせるのは困難です。こうしたことから、万博の開催時期までに建設されるのは、大阪メトロ中央線の延伸部だけになるとみられます。

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京阪中之島線の中之島駅。ここから夢洲に延伸する構想もある(2010年7月、草町義和撮影)。

 とはいえ、JRゆめ咲線と京阪中之島線の延伸構想がこれで完全に終わったわけではありません。

 夢洲では期間限定の万博だけでなく、カジノを含む複合的な観光施設(統合型リゾート:IR)を整備することが構想されています。ここに挙げた3路線の延伸案も、もともとはIR構想にあわせて浮上したもの。それが万博の開催決定で注目度が高まったのです。JRゆめ咲線と京阪中之島線の延伸は万博の開催とは関係なく、IR構想の動向を見ながら比較検討されることになるでしょう。

 なお、京阪は中之島線について、大阪メトロ中央線の九条駅を経由し、JRゆめ咲線などが乗り入れる西九条駅まで延伸する案を検討していると報じられています。京阪ホールディングスの加藤好文社長は2018年5月、夢洲へのIR誘致を条件に「(延伸先は)九条から西九条駅というのも一つの考え方としてはあり得る」と話しました(2018年5月10日付け京都新聞朝刊)。

 この場合、中之島~西九条間は従来のルート案に比べ遠回りになります。ただ、万博開催時に夢洲延伸が実現する見込みの中央線の駅に連絡できれば、京阪線方面から1回の乗り換えで夢洲にアクセスできます。相当な時間と費用がかかりそうな夢洲に直接乗り入れるのは他社に任せ、自社は「夢洲直通路線」への乗り換えを便利にできる区間だけ建設。それにより建設費を節約するという考えがあるのかもしれません。

【了】

※一部修正しました(12月14日12時10分)。

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Writer: 草町義和(鉄道ニュースサイト記者)

鉄道誌の編集やウェブサイト制作業を経て鉄道ライターに。2020年から鉄道ニュースサイト『鉄道プレスネット』所属記者。おもな研究分野は廃線や未成線、鉄道新線の建設や路線計画。鉄道誌『鉄道ジャーナル』(成美堂出版)などに寄稿。おもな著書に『鉄道計画は変わる。』(交通新聞社)など。

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コメント

4件のコメント

  1. 鉄道アクセスは地下鉄中央線の夢洲延伸・8両対応程度で十分だと思う。
    万博が終われば需要は大幅に減る。京阪やJRまでもが延伸しても自分の首を絞めるだけ。
    それよりも既に事業が進みつつある「なにわ筋線」・淡路前後の高架化事業・阪高湾岸線の六アイ以西の延伸などを着実に進めていただきたい。

  2. 記事の誤りを指摘します。
    大阪府は、IRは、万博終了後ではなく、万博開幕前の開業を目指して既に動いています。
    前年の2024年開業を目標にしているようです。

    • ご指摘ありがとうございます。 訂正いたしました。

  3. 根拠の無い希望的観測ですが。

    大阪メトロの中央線が夢洲まで延長。京阪電鉄は中之島から西九条まで延長。

    JR西日本は「なにわ筋線」を優先させるものの桜島駅周辺にバスターミナルを整備すると思いますが、舞洲と桜島を繋ぐ此花大橋が阪神高速道路のランプを兼ねているので混雑は避けられないでしょう。

    後それから神戸空港と関空を結ぶ連絡フェリーからも応援は出る筈です。