アウトレットに高速バス続々 大都市郊外の駅からも直行便、増設相次ぐワケ

高速バスは「集客装置」

 全国の「プレミアム・アウトレット」を運営する三菱地所・サイモンによると、こうした郊外型モールの多くは駅から離れた高速道路沿いに立地していることもあり、マイカーでの来場が大半。しかし、クルマを利用しない人、運転を気にせずゆっくり来場したい人、そして国内外の旅行者などに向け、交通アクセスの利便性を高めるべく高速バスの誘致に継続して取り組んでいるそうです。

「路線の増加や認知の向上とともに、高速バスで来場されるお客様の数は増え続けています。近年は外国人のお客様が、団体旅行のバスツアーはなく個人で高速バスに乗って来られることも多いです」(三菱地所・サイモン)

 三井不動産も、「三井アウトレットパーク木更津」では「対岸エリア(川崎側)のお客様や若年層、インバウンドの方が増えていることからも、バス路線拡大は『集客装置』として必須と考えています」とのこと。ほかの「三井アウトレットパーク」でも、特にクルマを持たない若年層と訪日外国人を獲得するうえで、バス路線の拡大を検討していくとしています。

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三井アウトレットパーク木更津内のバス停(画像:三井不動産)。

 なかには、土休日やバーゲン期間中のみ運行という路線もあります。三菱地所・サイモンによると、「もともとバーゲン期間中に特定地域発着のツアーバス(旅行商品)という形で運行し、そこから本設の路線へ、さらに毎日運行へと成長したケースもあります」とのこと。「御殿場プレミアム・アウトレット」の立川・矢川発着路線や、たまプラーザなどに発着する路線が、ツアーバスから本設路線に発展した例だそうです。

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