「外車のレンタカー」なぜいま拡大 過去には失敗も 変化した価値観

輸入車のレンタカーが増えています。業界大手のニッポンレンタカーも、かつて中止した輸入車の貸し出しを、大手ディーラーのヤナセと手を組み全国で展開。背景には「所有からシェアへ」という時代の流れだけでなく、輸入車に対する価値観の変化が存在します。

あのヤナセがレンタカー、なぜ?

「レンタカー」といえば、国産の乗用車や商用車が一般的ですが、近年、輸入車や高級車、ヴィンテージカーなどのレンタカーが増えています。

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ヤナセの輸入車を揃える「ニッポンレンタカー プレミアムカーレンタル千歳」(画像:ニッポンレンタカーサービス/ヤナセ)。

 そのような個性派車種に特化したレンタカー会社が多く誕生するなか、輸入車ディーラーのヤナセも2015年からレンタカー事業に進出。2017年には業界大手のニッポンレンタカーサービスと提携し、全国の「ニッポンレンタカー」を通じてヤナセの輸入車をレンタルできるようになりました。オリックスレンタカーやタイムズカーレンタルといった大手でも近年、限られた店舗で輸入車などのレンタルを行っていますが、全国規模で展開するのは、ニッポンレンタカーサービスとヤナセが初めてだといいます。

 ヤナセが2018年10月に20歳以上の免許保有者1575人を対象に実施したアンケートでも、「輸入車レンタカー」を知っていると答えた人は4割を超え、認知度が向上しているとのこと。どのようなニーズがあるのか、ヤナセに聞きました。

――どのような人が、どのようなシーンで利用しているのでしょうか?

 一般的にレンタカーはビジネスユースも多いなか、輸入車の場合は大半がプライベートでのご利用で、遠出されるよりも自宅近辺で乗られる方が多いです。「輸入車に乗ってみたかったから」「この車種に乗ってみたかったから」といったお声があります。この傾向は全年齢で共通ですが、最もご利用が多いのは20代の男性です。

――そもそもなぜ、ディーラーである御社がレンタカーに力を入れているのでしょうか?

「所有からシェアへ」という時代の流れのなかで、輸入車の使われ方も変化しています。「買わないけれど利用したい」というニーズに応えたものです。

――レンタカーの利用から、クルマの購入につながるような事例はあるのでしょうか?

 レンタカー事業の目的は「購入」につなげることではないものの、レンタカーで利用したことにより「購入したい気持ちになった」というお声はあります。当社のショールームでも試乗はできますが、購入を検討するうえで、「自分たちだけで1日試したい」という方もいらっしゃいますので、購入に直結はしないものの、リンクはしているのかな、と感じています。

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コメント

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1件のコメント

  1. 新車販売も下取り車の下落を囁いて客の好みの外装内装色を無視して在庫を押し付けてくる商売の延長線上の貸し渡し事業だろ
    今はベンツも国産並みにコストを削った車なので特に水に弱く雨の日はエンジンチェックランプ点灯やエンスト、これらを承知でないと輸入車は買えません