韓国艦レーダー照射事案、電波から何が見える? 現代戦における電波情報の重要性とは

韓国艦による海自P-1哨戒機へのレーダー照射問題について、防衛省が最終見解を出すとともに、探知したというレーダーの「音」を公開しました。レーダーの電波情報から、なにが見えてくるのでしょうか。

レーダー波受信、そこからいろいろ分かるワケ

 この「逆探装置」は、自機に到達したレーダー電波を単に音として知らせるだけではなく、電波が発信された方向が分かり、さらに相手がこちらを探しているだけなのか、またはミサイル射撃など攻撃を意図しているのかも分かります。そして到達した電波の波形を、あらかじめ収集しておいた電波情報のライブラリと照合することで、そのレーダーの種別や発信源が何であるかが分かります。

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海自の電波情報収集機EP-3。同種の情報収集機YS-11EBは中国軍のSu-27戦闘機に異常接近を受け外交問題化したこともある(関 賢太郎撮影)。

 もし自衛隊が今回、照射されたレーダーの電波情報をあらかじめ持っていたならば、「広開土大王」であると自動で識別できたはずです。防衛省が公開した動画において、P-1は目視確認できるよりも遠くから、韓国海軍の船を「クァンゲト・デワン(広開土大王)」と呼んでいるように見えることからも、ESMで探知した「捜索レーダー」の情報から識別できていたのかもしれません。これは、電波発信体が艦艇ではなく、Su-27戦闘機やSu-35戦闘機といった航空機でも、同様に識別可能です。

 またF-35戦闘機のように、相手の周波数にあわせて電波妨害装置を使用したり、「チャフ」と呼ばれる髪の毛を束にしたような形状の妨害金属片のうち、最も効果的な、電波の波長に対し半分の長さ(10Ghzのレーダーならば1.5cm)のものを散布したりといった、対抗手段を自動実行してくれるものもあります。

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