被災した岩手・三陸の鉄道、路線バスが支えた8年 「リアス線」開業でどうなる?

東日本大震災により、JR山田線の宮古~釜石間が不通になってから8年、同区間が三陸鉄道に移管のうえ再開業。その間、鉄道の代替を果たしていた並行区間を走る路線バスは、今後どうなるのでしょうか。

鉄道復旧で時間も大幅短縮 バスの今後は

 ふたつのバス路線は、JR山田線の定期券や回数券で乗車できる「代行バス」としての役割も果たしてきました(普通乗車券では利用不可)。JR山田線沿線の町からは宮古市内や釜石市内へ多くの生徒が鉄道で通学しており、路線バスはその代替として、「町外への進学」という選択肢を震災前と同様に提供し続けたのです。

 その「鉄道代行」バスとしての措置も今回、JR山田線が三陸鉄道リアス線として再開業することで終了し、通学需要の多くが鉄道へ移ることが予想されます。現在は、震災前と比べて沿線人口が10%から20%ほど減少していることもあり、バスの利用客も減少傾向。特に、岩手県交通の路線バスでは、道の駅やまだ~釜石駅間の平均乗車人数が2016年時点で4~5人と、苦しい状況が続いています。

 所要時間の面では、宮古市と山田町のあいだがバスで1時間だったのが、鉄道では40分に、大槌町と釜石市のあいだは、48分が18分に短縮(いずれもおおよその時刻)。バスが今後、どれだけ需要を保っていけるのか未知数なうえ、車両の更新や人手不足の問題など、課題は山積みといえるでしょう。

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「船越駅前」に停車する岩手県北バスの宮古駅前行き(2014年4月、oleolesaggy撮影)。

 こうした変化もあり、岩手県北バスは三陸鉄道リアス線開業の翌日、2019年3月24(日)にダイヤ改正を実施。20往復以上あった宮古駅から「道の駅やまだ」方面へのバスを、半分以下に減便します。岩手県交通も4月1日(月)のダイヤ改正で、釜石から「道の駅やまだ」までの路線を、もともとの終点であった浪板(大槌町)までに短縮のうえ減便。これにより、路線バスを使った宮古~釜石間の連絡はできなくなります。

 ちなみに、路線バスは鉄道よりも海の間近を走る区間が多く、津波被害の痕跡や、その後に建設された防波堤など、震災の教訓をバスの中から見て学ぶことができます。再開業を果たした三陸鉄道リアス線だけでなく、より生活圏に近い場所を走る路線バスで、復興した街を旅をするのもよいかもしれません。

【了】

※記事制作協力:風来堂、oleolesaggy

【写真】JR山田線沿線、震災から1~2年後の姿

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