【「平成」と乗りもの】高速バスの乗客、バブル期は都会に焦がれた若者 30年後の車内は

高速バスはまず「地方から都会への足」として定着し、平成を通じて大きく成長しました。豪華志向のバブル時代から、エコノミー志向のデフレ時代へと移り変わるなか、利用者や車両も多様化。いま高速バスは、通勤や外国人旅行者の移動手段としても選ばれています。

「豪華」も「格安」も 制度変化が促した多様化

 しかし、「高速ツアーバス」は問題も抱えていました。価格の安さを売りに集客したい一部の旅行会社が、貸切バス事業者へのチャーター代を削減したり、繁忙期に無理な増便を強要したりして、バス運行の法令遵守がおろそかになる点が指摘されました。また、貸切バス事業者のなかにも、運転手の待遇が悪く離職者が増え、経験の浅い運転手に法令の上限を上回る長距離乗務を指示するような、安全意識の低い者もいました。またそもそも、準拠する制度が乗合バス事業者と異なる点が、かねて業界内で問題視されていました。

 筆者(成定竜一:高速バスマーケティング研究所代表)も委員を務めた国土交通省「バス事業のあり方検討会」で足掛け3年におよぶ議論の末、「高速ツアーバス」は制度上、従来の高速バスに合流することになりました。それが「新高速乗合バス」制度です。新制度発表直後の2012(平成24)年4月には、高速ツアーバスが群馬県内の関越道で乗客7人死亡という、重大な、大変痛ましい事故を起こしました。以前から指摘されていた問題が顕在化した事故といえ、制度一本化の期限は前倒しされました。

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ウィラーの3列シート「リボーン」。同社も高速ツアーバスからスタートした事業者のひとつ(2017年1月、中島洋平撮影)。

 こうして、2013(平成25)年夏以降、運行面では国による厳格な管理が行われるようになりました。一方で運賃設定などの営業面では、「既存」の高速バスにも「高速ツアーバス」同様の柔軟な制度が適用され、レベニュー・マネジメント(繁閑に応じた運賃変動)が行われるようになり、ウェブ予約比率の向上もその動きを後押ししました。

 ウェブ上で比較しながら予約する環境が生まれたことで、車両面では、個室タイプなどの超豪華座席が登場する一方、夜行便でも4列シート・トイレなしという格安便も人気となり、多様化が進み現在に至ります。そうしたなか、衝突被害軽減ブレーキ(いわゆる「自動ブレーキ」)といった安全装置の装着義務化も着実に進みました。

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コメント

2件のコメント

  1. 新幹線の路線拡充はやむ無しだけど、格安飛行機はいらないと思う。

    格安って言っても所詮、条件付きだし。

  2. >高速バスは毎日1万5000便が運行され、年間輸送人員は1億1500万人、

    >航空国内線を2割ほど上回るまでに成長しました

    すごいねえ

    今後は高速の自動運転化が進むし、安全性も飛躍的に向上していくだろう

    同じ理由で渋滞も減少するから、定時性も向上する

    新幹線から高速バスへ逆戻りする客も確実に増えるだろうなあ

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