旧軍空母「加賀」の一部始終 廃艦寸前の元戦艦はなぜ空母になり精強を誇るに至ったか

旧日本海軍の「加賀」といえば、同「赤城」と共に最精鋭として知られた「第一航空戦隊」を組み、大艦巨砲主義に終止符を打った空母の1隻です。ところが元は戦艦で、しかも廃艦寸前でした。その数奇な運命を追います。

戦艦「加賀」、空母へ

 1921(大正10)年11月17日、「加賀」は戦艦として進水するものの、その直後に不幸が降りかかります。「ネーバルホリデー(海軍休日)」と呼ばれる「ワシントン海軍軍縮条約」の締結です。

 この軍縮条約は戦艦や空母の保有数を制限するのが主目的で、1922(大正11)年2月に締結され、進水はしたものの竣工前であった「加賀」は、姉妹艦の「土佐」(加賀型戦艦2番艦)とともに廃艦となることが決定、また同時期に建造中だった巡洋戦艦の「天城」と「赤城」は、規制保有数に余裕のあった空母へと改造されることが決定しました。

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曳航される戦艦「土佐」。長崎市の端島の通称である「軍艦島」の由来という。

 廃艦が決まった「加賀」は、「土佐」とともに魚雷など各種兵器の実験に使用されることになり、横須賀へと曳航されました。ちなみにその際、主砲は壊してしまうのがもったいなかったので、取りはずし、装填不良で問題のあった戦艦「長門」に付け替えられました。そして「加賀」の歴史はここで終わるはずだったのです。

 しかし、標的艦となる日を待っていた「加賀」の運命は1923(大正12)年9月1日、大きく変わることになりました。関東大震災の発生です。このとき海上にいた「加賀」は大きな被害を免れましたが、横須賀工廠の船台で改装中だった「天城」は、地震の揺れで大破、空母への改装が不可能となりました。このままでは計画から空母が1隻、足りなくなってしまいます。そこで白羽の矢が立ったのが「加賀」でした。早速「加賀」は「赤城」と共に空母への改修を受けることになりました。ちなみに姉妹艦であった「土佐」は、予定通りに標的艦として使用され、1925(大正14)年、自沈処分となりました。

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コメント

3件のコメント

  1. 「加賀」と「信濃」がイレギュラー(戦艦改造空母なので、戦艦の命名規則に則って艦名が旧国名)と言うのであれば、「赤城」「葛城」もイレギュラー(重巡洋艦(巡洋戦艦)改造空母なので、重巡洋艦の命名規則に則って艦名が山の名前)なのに、何故「空母で山の名前は一般的」のように扱われているのか疑問。

    読者に対して不誠実だと思う。

    • 赤城と並んでいたので勘違いしてしまいましたが、葛城は純粋に空母ですが山の名前でした。

      赤城は空母の命名規則で山の名前という訳ではないですが。

    • そに指摘は妥当。どうせ読者はわからない、疑問に思ってもどうせ調べないだろうし、どうでもいい、というのが、 書き手側の気持ちでしょう。

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