旧政府専用機B747の「貴賓室」どんな光景? 売却を前に四半世紀の「機密」が明るみに

2019年3月に退役した、ボーイング747「ジャンボジェット」をベースとした(旧)政府専用機の「貴賓室」が公開されました。皇族や首相の海外訪問などに用いられ、これまで危機管理上の理由で非公開とされてきた部分です。

VIP以外の搭乗例もあり

 政府専用機といえば、一般的には皇族や政府要人といったVIP(重要人物)をメインに運び、その関係者でなければ一般人は乗れないイメージがありますが、実は任務に応じていろいろな人たちを運んでいます。

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一般客室中程の記者会見席。機内でも記者会見が開ける(月刊PANZER編集部撮影)。
要人乗降機口。機首左側にあるため「L1ドア」と呼ばれる(月刊PANZER編集部撮影)。
旧政府専用機の主脚部分。4脚ありタイヤは計16本(月刊PANZER編集部撮影)。

 まずは、首相に同行する報道関係者、これは一般客室に同乗した例があります。次に自衛官、これは運行クルーだけでなく、大規模災害にともなう国際緊急援助活動やイラク復興支援活動に従事するために派遣された際、現地までの空輸や、任務終了にともなう帰国の足として用いられています。

 それ以外にも、2004(平成16)年には北朝鮮による拉致被害者家族の帰国便として、さらにはアルジェリア人質事件(2013年)やバングラディシュの首都ダッカでの人質テロ(2016年)による邦人帰国のためにも用いられており、航空自衛隊の輸送機として日本国民の輸送に従事しています。この点は、アメリカの大統領専用機などとは異なる特徴といえるのではないでしょうか。

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旧政府専用機(手前)は機体の赤金のラインが一直線なのに対して、新政府専用機(奥)は曲線で太さも変えて描かれている(月刊PANZER編集部撮影)。

 ボーイング777ベースの新政府専用機も、2018年に日本へ到着した際に機内が報道公開されていますが、「貴賓室等」については公開されていません。細かい点では旧型と異なるのでしょうが、その点では今回の旧政府専用機の「貴賓室等」の公開は極めて貴重であり、「政府専用機」の性格を知る一助になったといえるかもしれませんね。

【了】

【写真】旧政府専用機の「貴賓室」機首側から後方への眺め、ほか

Writer:

1975(昭和50)年に創刊した、50年以上の実績を誇る老舗軍事雑誌(http://www.argo-ec.com/)。戦車雑誌として各種戦闘車両の写真・情報ストックを所有し様々な報道機関への提供も行っている。また陸にこだわらず陸海空のあらゆるミリタリー系の資料提供、監修も行っており、玩具やTVアニメ、ゲームなど幅広い分野で実績あり。

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コメント

1件のコメント

  1. まぁ、日本の場合は大統領専用機ではなくて「政府」専用機だからねぇ。

    だから天皇家を始めとしたお歴々方から首相等の政府の人間

    はたまた、海外有事の際に一般人の救出等、用途が様々なのは

    当然と言えば当然で、それでなければ多額の税金を使って

    購入運用する意味はないからね。

    アメリカの場合、国家元首は大統領だが日本の場合は

    国家元首は天皇という位置付けだから当然と言えば当然。

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