超音速旅客機の夢は死なず 「コンコルド」退役までの一部始終と昨今の開発動向

「コンコルド」が世界の空から姿を消して久しく、人類はその間、ついぞ「超音速旅客機」という翼を取り戻せていませんでした。とはいえ、開発の灯はついえたわけではありません。かつての失敗は次につながり、まもなく芽吹く様子です。

「コンコルド」最初の不運は「オイルショック」

 音速の2倍にあたるマッハ2.04毎時という、戦闘機の最大速度なみの速度で巡航飛行し、ロンドンとニューヨークのあいだをわずか3.5時間で飛行できる「コンコルド」は、世界の航空会社に衝撃を与えました。ブリティッシュ・エアウェイズの前身である英国海外航空と、フランスのエールフランスはもちろん、当時世界の民間航空をリードしていたパン・アメリカン航空や、オーストラリアのカンタス航空、そして日本のJAL(日本航空)などもこぞって発注します。民間航空にもついに超音速時代が到来か…との期待が膨らみました。

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「コンコルド」初飛行を記念してイギリスで発行された切手(画像:rook76/123RF)。

 1972(昭和47)年に「コンコルド」の試作機は、日本を含む世界の主要空港への運航テストを開始しましたが、その翌年の1973(昭和48)年に第四次中東戦争が勃発。これを受けてペルシャ湾岸の産油国が原油公示価格を70%値上げする、俗にいう「第1次オイルショック」が発生します。これを受け、ほとんどの航空会社は「コンコルド」を運航する余裕が無くなってしまいました。

 第1次オイルショックに加え、「コンコルド」は従来のジェット旅客機に比べて、長い滑走路が必要で騒音も大きく、さらに音速を突破する際に衝撃波(ソニックブーム)が発生することから、運航できる路線が限られていました。大西洋は無給油で横断できるものの、欧米と香港を結ぶ、当時、需要が伸びていた極東路線には使用できないことなどもあって、JALを含む航空会社は次々と発注をキャンセルしてしまいます。最終的に導入したのは英国海外航空とエールフランスの2社のみで、1976(昭和51)年には、採算ラインの250機に遠くおよばない20機(試作機含む)をもって、「コンコルド」の生産は終了を余儀なくされました。

【写真】速度の対価か、「コンコルド」のちょっと残念なシート

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コメント

3件のコメント

  1. 航空ファンじゃなくて軍事ファンでは?

  2. コンコルドの開発当時、世界最速だったコンピューターは「ガラケー」の10分の1以下の性能しかなかった

    あれから50年が経ち、空力シミュレーションや新素材開発の面で飛躍的に進化を遂げた事を考えると

    燃費と高速性を両立した旅客機が生まれるのではないかという希望は持てそうだ

  3. マッハ2.2毎時、時速マッハ1.4

    マッハ数は音速との比なので単位はないはず

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