東北・上越新幹線「200系」どんな車両だった? 雪と戦うスノープラウに雪切り装置
東北・上越新幹線に導入された200系。一見すると0系とよく似ていますが、寒さや雪と戦うための様々な対策が施されるなど、見た目からは分からない大きな変化も。車内のサービス設備も変わりました。
0系と似ているようで大きな違い
「初代新幹線」こと東海道・山陽新幹線の0系電車の追加製造が続いていた1980(昭和55)年、東京から北へ向かう東北・上越新幹線の建設工事が終わりに近づいていました。そこで両線の気候条件に対応した200系電車が開発されました。
0系はデビュー当時としては斬新な青と白の2色で車体が塗られましたが、200系は緑と白の2色に変わりました。雪深い新潟や東北の地で季節が冬から春に移るころ、山肌を覆っていた白い雪が溶けて、緑色をした草木の葉が芽吹きます。200系は「雪解けの新芽」にちなんで、緑を採用したのです。
それ以外は丸みを帯びた流線型の先頭部など、一見すると0系と大きな違いはないように思えます。しかし、東北・上越新幹線の線路が敷かれた地域の気候条件に対応するため、様々な工夫が凝らされており、0系とはまったく別の車両といえるほど大きく変わりました。
多くの鉄道車両は、車体の下にモーターを制御するための機器類などをぶら下げるようにして設置します。これに対して200系は床下も含めてひとつの車体で覆っており、その内部にモーターを制御する装置などの機器類を載せています。こうすると機器類に雪がくっつかず、故障しにくくなるのです。
また、モーターや機器類は何らかの方法で冷却しないとオーバーヒートし、故障の原因になります。かといって、水気のある雪を含んだ外気で冷却すれば、これまた故障の原因に。そこで200系の車内に「雪切り室」が設置されました。車体の側面に設けた通風口から取り込んだ外気から雪を分離するための部屋で、ここからモーターや機器類に冷えた空気を送ります。
このほか、編成両端の先頭車の下部には板状の除雪装置(スノープラウ)を設置。ラッセル車のように雪を押しのけて走ることができます。
ただ、これらの雪対策を施すと、車両が非常に重くなってしまいます。そこで車体は鉄より軽いアルミを採用し、車体を軽くすることになりました。一見すると0系とよく似ていますが、雪対策や車体の材質など大きな違いがあったのです。
200系のデビューは東北新幹線の開業時。上越新幹線は東北との同時開業できなかったから、本記事の記載(「東北・上越新幹線開業にあわせて」)は誤り。
量産途中以降(改造含む)、パンタグラフ減らしたり回転できる3列席にしたり先頭部の連結器を常用できる様に(山形対応)したり運転席ガラスを滑らかにしたり(もともと0系より運転席が高くて先頭形状は違ってた)、いろいろ変えてる。敢えて記事に載せなかったか?