東海道・山陽新幹線「300系」どんな車両だった? 50km/hも速くなった初代「のぞみ」

国鉄分割民営化後、東海道・山陽新幹線の高速化を図るために開発されたのが300系電車です。出力増強と軽量化で最高速度を大幅に向上。従来車とは一線を画したシンプルな構成は、営業面でも現在の東海道・山陽新幹線の基礎となりました。

普通車とグリーン車だけのシンプルな編成に

 車両は16両編成中、普通車が13両で、残り3両はグリーン車。0系や100系と異なり食堂車は連結されず、ビュッフェやカフェテリアも設けられませんでした。速度が速くなればなるほど車内での滞在時間が短くなり、飲食類を提供する必要性も薄れたといえるでしょう。

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「リニア・鉄道館」で展示されている300系(2019年4月、草町義和撮影)。

 本格的な供食設備が設けられなかったことから座席数が増え、1編成の定員は普通車1123人、グリーン車200人の合計1323人に。これ以降、東海道新幹線を走る列車は定員1323人の16両編成に統一されていき、現在の同線の営業面の基礎も作ったといえます。

 ちなみに、東海道・山陽新幹線は各駅停車の「こだま」と主要駅のみ停車する「ひかり」の2種類でしたが、300系で走る高速列車には新しい名前を付けることになり、JR東海は外部有識者による選考委員会を設置しました。

 2010(平成22)年6月17日付けの読売新聞中部朝刊によると、JR東海は「エース」「きらら」「つばめ」「きぼう」などを列車名の候補として挙げ、このうち「きぼう」が同社内部で人気が高いと選考委員に説明しました。

 これに対し、選考委に参加していた作家の阿川佐和子さんは「昔から日本の列車名には大和言葉が使われている、と父が申しておりました。『きぼう』を大和言葉にすると『のぞみ』ですね」と話し、「のぞみ」に決まったといいます。阿川さんの父は、鉄道好きで知られる作家の故・阿川弘之さんです。

 300系は100系より少し多い1120両が1998(平成10)年まで製造され、当初は「のぞみ」を中心に運用されました。その後、新型車両の登場により2007(平成19)年から廃車が始まり、2012(平成24)年にすべての車両が引退。いまはJR東海のリニア・鉄道館(名古屋市港区)で先頭車が展示されています。

【了】

【写真】東京駅で発車を待つ在りし日の300系

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コメント

2件のコメント

  1. 東海道・山陽新幹線史上、初めて乗客を乗せて

    名古屋・京都駅を通過した唯一の形式が300系新幹線。名古屋には少なからず因縁を残した形式とも言える。

    • のぞみ号が手を挙げて~言い訳を言った~♪

      名古屋を通過するとき殺気を感じます~♪

      山本正之が唄ったこのフレーズを思い出すw

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