東北・上越新幹線「E4系」どんな車両? 改良型の2階建て車「Maxとき」で最後の活躍
2階建ての後継車両は導入されず
E4系は東北新幹線の「Maxやまびこ」「Maxなすの」で使われました。1999(平成11)年からは山形新幹線「つばさ」との連結運転を開始。東京~福島間では、大きな車体のE4系と小さなミニ新幹線車両がつながって走る「デコボコ編成」が特徴的でした。
2001(平成13)年からは上越新幹線での運転も始まり、「Maxとき」「Maxたにがわ」として運転されるように。また、一部の編成は北陸新幹線(長野新幹線)への乗り入れにも対応していて、軽井沢発の臨時列車「Maxあさま」として運転されたことがあります。
E4系は2003(平成15)年までに208両が製造されましたが、2012(平成24)年には東北新幹線での定期的な運転がなくなりました。塗装も変更され、青と白、黄の3色から青と白、ピンクの3色に。このうちピンクは佐渡島で保護されている鳥のトキの色に近く、上越新幹線の地域性にあわせたといえます。
2013(平成25)年からは廃車が始まり、2019年4月1日時点の車両数は160両(最盛期の約76%)に。いまは上越新幹線「Maxとき」「Maxたにがわ」で使われていますが、2020年度末までにはすべて引退する予定です。新津鉄道資料館(新潟市秋葉区)には、廃車になったE4系の先頭車1両が展示されています。
なお、E4系に代わる新型2階建て車両の導入計画はありません。2階建て車は車体が重く、スピードアップしにくいためです。階段があるためバリアフリーへの対応が難しいことや、居住地の都心回帰の傾向で新幹線の通勤客が伸び悩んでいることも背景にあり、E4系が新幹線最後の2階建て車両になりそうです。
【了】
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