予約した列車に乗り遅れた! きっぷ「買い直し」せずに後続列車に乗る方法と注意点

JRは新幹線や在来線の特急列車を中心に、事前に予約すれば座れる指定席を設けています。予約した列車に乗り遅れると指定席のきっぷは無効になってしまいますが、後続の列車を利用できる場合も。利用方法や注意点をまとめました。

特急なら後続の自由席を使えることも

 JRの列車は普通車とグリーン車それぞれに、予約しなくても利用できる自由席と、事前に予約しないと座れない指定席があります。予約した列車の指定席に乗り遅れると、指定席のきっぷは無効。払い戻しもできず、改めてきっぷを買い直さなければなりません。

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予約した特急に乗り遅れると指定席のきっぷは無効になるが、後続の特急を利用できる場合がある(2016年7月、恵 知仁撮影)。

 しかし、特急列車(新幹線を含む)の場合は追加料金を払わずに、後続の特急に乗れる場合があります。

 特急の指定席を利用するには、乗車券のほかに指定席特急券(グリーン車は指定席特急券とグリーン券)が必要です。このうち乗車券は有効期間が1日以上ありますから、乗り遅れても後続の列車で使うことができます。

 一方、指定席特急券やグリーン券、指定席券は指定された列車の発車時刻を過ぎると無効。後続の特急の指定席を使うなら、その列車の指定席特急券やグリーン券を改めて購入しなければなりません。

 ただし、指定席特急券は乗り遅れた場合も、当日に限り後続の特急の普通車自由席を利用できるという特例があります。混雑していて座れないこともありますが、自由席特急券を買い直す必要はありません。

 この特例で後続の特急を使う場合、全車指定席の特急は自由席がないため利用できません。ただし、東北新幹線「はやぶさ」や秋田新幹線「こまち」、在来線特急「成田エクスプレス」「あずさ」など一部の全車指定席の特急は、後続の全車指定席の特急に立って乗ることができるという「特例の特例」が。さらに「あずさ」など一部の全車指定特急は席が空いている場合に限り、その席に座れます。列車によって扱いが異なるため、全車指定席の特急を使う場合は後続の特急も利用できるかどうか、あらかじめ確認しておいたほうがいいかもしれません。

「最終列車」の予約は要注意

 特急のグリーン車指定席を使うつもりで指定席特急券とグリーン券を購入したが乗り遅れた場合、後続列車のグリーン車を利用できる場合があります。ただし、係員が特に問題ないと判断した場合に限られるため、まずは駅員や車掌に相談しましょう。そのときの状況によってはグリーン車を利用できず、普通車自由席を案内されることもあります。

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全車指定特急に乗り遅れると後続の全車指定特急は利用できないが、写真の「はやぶさ」は後続の「はやぶさ」に立って乗ることができる(2011年3月、草町義和撮影)。

 この特例で特に注意したいのが最終列車の予約です。最終列車に乗り遅れると、その日のうちに出発する後続列車がないため、自由席を利用できるという特例も生かせず、指定席特急券は完全な無効になってしまいます。

 なお、チケットレスで利用できるネット予約サービス「モバイルSuica特急券」「スマートEX」なども、指定した列車に乗り遅れたら後続列車の普通車自由席を使えます。もっとも、これらのサービスは列車が出発する前なら、何回でも手数料なしで列車を変更できる場合があり、このメリットを活用すれば、後続の列車でも指定席を使えます。

 たとえば、寝坊して出発時刻の30分前に自宅を出たものの、自宅から乗車駅までは40分かかるため間に合わないというような場合、スマートフォンなどの携帯端末で予約サービスのサイトに急いでアクセス。出発時刻になる前に後続列車の指定席に変更すれば、追加手数料を払う必要はありません。

 ただし、サービスによっては変更できる時間や回数が限られていたり、割引きっぷは変更できなかったりするなどの制約が。ネット上で予約したうえで紙のきっぷを駅で受け取るタイプの予約サービスも同じような制約がある場合がありますので、それぞれのサービス内容をよく確認しておきましょう。

【了】

【画像】実物の指定席特急券

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