ANA「スーパードルフィン」B737-500型機、退役感謝祭へ 「イルカ」な理由、その特技とは

「スーパードルフィン」が持つ特技とは 感謝祭の当選確率は15分の1!

「スーパードルフィン」は、短距離での離着陸が得意なことも大きな特徴です。同型機を担当している整備士によると、「ジャンボジェット」ことボーイング747シリーズと同じようなフラップ(高揚力装置)を採用しているとのこと。これにより、滑走路が短い空港にも就航できるといいます。

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フラップが装備された「スーパードルフィン」の主翼部分。(2019年9月28日、乗りものニュース編集部撮影)。

 この特徴から「スーパードルフィン」は、主に福岡や伊丹発着路線を中心とした地方路線に投入されました。

「ピーク時には25機が就航し、北は利尻(北海道)から石垣(沖縄県)までの路線を担った機体です。また、今回のファン感謝祭にあたってお客様からいただいたコメントを拝見し、皆様の思い出に残っている機体だとわかり、一層、愛着が強くなりました」(ANAウイングス 衛藤 勇社長)

ファン感謝祭は930人が応募 選ばれたのは60人

 このたび行われたファン感謝祭には、930人の応募者から抽選で選ばれた60人が参加。単純計算で、当選確率はおよそ15分の1です。九州を中心に、なかには千葉県や東京都から参加した人もいたとのこと。

 感謝祭では「スーパードルフィン」の歴史を振り返る動画の放映、パイロットなどその運航に携わったスタッフによる講演、地上でのトーイングツアー(搭乗し、トーイングカーけん引で空港内を移動。離陸はしない)、撮影会も開催されました。

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機内入口にはこんな「あいさつ」も(2019年9月28日、乗りものニュース編集部撮影)。

 トーイングツアーで、パイロットは「『スーパードルフィン』が退役したあとも、水族館などでイルカを見たら、この日を思い出してもらえたらうれしいです」とスピーチしています。

 ちなみに、ボーイングが最後に製造した737-500型機は、ANK向けの「スーパードルフィン」とのこと。1999(平成11)年、ANKへ向け4機が製造されたそうです。

【了】

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