大型バスの車体変えずに席1列増、どう実現? 限界打破した「13列64人乗り」登場

一般的な大型バスの車体で64人乗りという高速バスが、日本で初めて登場しました。これまで最大とされていた座席12列配置の60人乗りから、車体を変えることなく1列ぶん増設、それでいて1席あたりの居住空間は、むしろ広くなっています。

乗り心地は「割り切り」? 2階建てバスの代替になるか

 では、気になるのは座り心地ですが、今回のシート開発はある意味、割り切った考えで行っているといいます。

「今回のシートおよび車両は、オールラウンドに使うものではなく『送迎用』として作ったため、シートも薄く、リクライニングもしない仕様となっています。一般的な成人男性に1、2時間は座ってもらえる、といったところです」(三菱ふそう)

 三菱ふそうによると、今回のシートは20年ほど前のバスで実際に採用されていたものを改良したといい、既存のシートからのマイナス思考で開発したものではないといいます。しずてつジャストラインの様々な体型の社員に座ってもらい、「これならば」とOKをもらったものだそうです。

 課題となったのはむしろ、定員増による車両全体の重さだといいます。フル乗車した際の重さが法令で認可されるギリギリのラインで、かつ今回は座席ごとにUSBポートをすることで重量が増えるため、12列目の座席には補助席を設置しなかったそうです。ただ、実際に出来上がってみると、もう1席ぶんの余裕があることも判明。このため65人乗りの実用化も視野に入れているといいます。

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外装は、しずてつジャストラインの「旧貸切バスカラーリング」となっている(画像:しずてつジャストライン)。

 単純に定員を増やすのであれば、2階建てバスを導入することも考えられますが、しずてつジャストライン、三菱ふそうとも、それは現実的ではないと口を揃えます。2階建てバスは車両コストが高くなるほか、運行できるルートが限定されるためです。

「今回の車両は、長距離の高速バスや観光バスとして使用するのは正直言って難しく、2階建てバスの代替にはならないでしょう。しかし、大学の送迎バスなどに使いたいというお声をすでにいただいているほか、高速バスでも1、2時間の比較的短距離な路線では需要が大きいと見込んでいます」(三菱ふそう)

 しずてつジャストラインは、2019年10月下旬にもこの車両を6台まで増備し、おもに片道1時間強の路線で運用していくといいます。6台を現行車両と置き換えることにより、合計の乗車定員で74人増、プラス24%の輸送力向上になるそうです。

【了】

※誤字を修正しました(10月3日17時00分)。

【写真】確かに薄い新型シート詳細

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コメント

11件のコメント

  1. これおかしいよね?ただ単にGVW8000を超える積載量が計上されるトラックに速度抑制装置を義務化しておきながら90以上出せない認識で標準タイヤの許容限度がアップする保安規準とか?

    それでバスは何の策も講じずに四人定員が増えて許容ギリギリとか?

    て言うか昔からこの12M級のバスの仕様用途からすれば本来は2階建てバスのように後軸を2軸にするのが本来の安全策なのではあるまいか?

    こんなギリギリな軸重限度のバスで更なる定員を増すこと自体が間違いなのではないかな?

    トラックの積載量の減トン増トン刻みは50kg単位だが大人一人の仮定体重は55kgですからね、これに設備を増設する重量が加わるわけで、実際にギリギリと言う表現からして製造誤差で実質車検にパスできない物もあるのではあるまいか?

    まあー三菱FUSOの登録担当部所と登録当地の陸運局の検査官の間にも許容範囲があるのだろうけどw

    陸運局での実測時に燃料残量を不正に申告したりギリギリと言う辺りはそういう事だろ?

    昔は何処ぞの会社がスタビライザーを外して受験したりクーラントを半分抜いたり安定傾斜角度の計算を改竄したり、ギリギリなんてバスは作らないにかぎりますね

    • 椅子が1脚あたり10kg減=車体重量が490kg減(補助席除く49脚が軽量化されてるとして)。乗客4人×55kg+椅子4脚×20kg(仮)=300kgだから、190kg余ってる分でUSB全席設置とかしたという事かと。

      「それでバスは何の策も講じずに...」って、記事本文内にはシート軽量化したとしっかり書いてあるよ。絶対に過積載しないのであれば、トラックも車体やタイヤをもっと軽量化できて、逆に積載量が増やせるとどっかに書いてあった。

    • バスは重量でなく旅客設備が原因で13列に出来なかったのでは?

      そして、そんなに車検偽装というなら国交省に違法車検疑惑を問い合わせては?

    • おさらいとabcは陸運支局で大半が実測検査より計算上の書面上の提出書類が優先されてるの知らねーようだな

      残念ながら車体を軽く強度を保って積載量を増やすなんてのは単なる茶番

      工場長言わく構造変更では燃料を満タンにせず燃料計算上と受験者の自己申告が優先された検査だろうね。

    • おさらい殿は旅客定員の分布をご存じか?

      悪いがこの類いは大半が実測すると落ちるパターンなんだよ、お前がバス事業関係者か微かに臭うけど?長野ツアーバス事故は1運転手の大型経験不足で幕引きされたが、後に中古車として使用者を転々譲渡された先に自動車メーカーから老朽化による使用の危険度が警告された文書が出てきた現実からしても車検証が発行されて堂々と公道で事故した現実は国土交通省の検査の怠慢の証なんだよ

      お前がはじき出した装備品の軽量化による定員増しの計算は単に車枠全体の話で軸重や定員分布をそれに重ねたら事故の時に紙一重で被害が拡大するのが理解できないかね?

      環七のタンクローリー横転火災や消防車の緊急走行中の横転事故は国土交通省の検査が数を理由にお前のような軽くすりゃ定員や積載が増やせると断定した強度を顧みない書類審査を重んじ実測を怠った最悪の結末なんだよ

    • グレーだろうとギリギリだろうと、セーフはセーフってことですよ。

  2. LCCのようなスリム・シート...

  3. エアロエースで64人凄いけど窮屈そうですね、昔走ってたつくば号の二階建て15mのメガライナーで80人くらいでしたから、短くて多客の路線様ですかね。

  4. ありがとうございます。この考え方はLCCと同じ考え方でありますね。搭乗者数だけ考えるのならば大型機を採用することがセオリーですが、LCCの場合はコスパの関係上どうしても小型機(A320やB737など)の1機種導入になるが、1機当たりの運航頻度と搭乗者数を可能な限り確保すること、なおかつ需要の高低に関わらず使用機材は同じ(例えば成田〜関西,福岡,札幌新千歳,沖縄那覇などの高需要路線でも、いわゆる地方路線であろうとも使用機材はまったく同じ)であることから、標準座席数(上記の機材の場合は150席前後)からシートピッチの縮小やシート形状の工夫などで、可能できるギリギリまで詰め寄ることで約2割増の180席前後まで増やしたといったケースであります。今回のこのバスでも同じことが考えられます。定員拡大だけならば、東京駅〜成田空港線やJRバスの東京〜京阪神線みたいにダブルデッカー車両も検討されますが、何せ現在ダブルデッカー車両は国産製造しておらず(かつては国産車[ふそう・エアロキング]も存在していたけど最も新しい車両でさえ10年以上経つ)、購入にも高額になることや、需要の対応などで早期に廃車や売却もあり得る(実際にあの西鉄バスの「はかた号」がかつて国産ダブルデッカー車両で運行していたが、現在は2台ともに廃車[2台のうち1台]及び売却[もう1台の車両で長崎県の観光バス会社に売却]になった)ので、仮に需要が下がればシートピッチを拡大して座席数を調整したり、他路線に振り替えることが可能であります。最も良いコスパではないかと思いました。

  5. 日本初と書いてあるが、千葉の菜の花交通が二次架装で13列を作ってます。

  6. ようはドライバー人件費削減のコストダウン用の詰め込み車両を新たに開発したってことだよな

    物は言いよう

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