車内販売スマホ注文 上越新幹線で検証へ 席までデリバリー 列車ゆえの課題も JR東
実現には「列車」ゆえの課題も ポイントは進行方向
各座席のQRコードが用意されるのは、グランクラスでは自分の席にあるポケットですが、グリーン車では自分の前にあるテーブル。テーブルは前席の背面に設置されているため、「自分の席を表すQRコードがあるのは、その前の座席」です。
ここで問題になるのが、座席を回転させたとき。たとえば自分が3番A席に座っていたら、前の席は2番A席。この2番A席背面のテーブルやポケットにあるQRコードを使って注文すると「3番A席から注文した」ということになります。
しかし、進行方向が変わって座席が反転すると、3番A席用だった2番A席背面のQRコードは、1番B席の前に来てしまいます(グリーン車の場合)。
この問題について「座席認証&オーダーシステム」では、車両タイプごとの反転パターンを法則化。列車固有の番号(列車番号)をもとにそれが上り運行か下り運行かを判断し、独自の計算処理を行うことで解決したそうです。
なお、QRコードは座席の位置のみならず、どの編成(列車)なのかも分かるようになっており、サービスクルーはその列車からの注文だけ受けられます。
検証は12月26日(木)まで行われ、対象列車はE7系電車を使う新潟発12時35分の東京行き「とき320号」と、東京発15時16分の新潟行き「とき327号」です(グリーン車とグランクラスのみ)。
注文ページには、商品に関する「生産者の声」や豆知識も紹介されています。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
前の席にあるテーブルやポケットにQRコードを付けたら向かい合わせにすると注文が出来なくなるので肘掛け辺りにQRコードを付けたほうが良かった。