東京23区「穴場始発駅」5選 座って通勤OK 都心直通 いろんな場所に行きやすい駅

折り返し運用駅は穴場かも…「押上」

 車庫がなくても電車が折り返す駅があります。直通運転の境界駅に多い事例ですが、同一路線の中間駅もあります。時刻表を調べないと見つけにくい穴場の駅といえそうです。定義に該当する駅は、笹塚(京王新線)、中目黒(東京メトロ日比谷線)、代々木上原(東京メトロ千代田線)、清澄白河駅(東京メトロ半蔵門線)、押上(東京メトロ半蔵門線・都営浅草線)、綾瀬(東京メトロ千代田線)、北千住(東京メトロ日比谷線)、成増(東武東上本線)、青砥駅(京成押上線)、竹ノ塚駅(東武伊勢崎線)、石神井公園(西武池袋線)、赤羽(JR埼京線、JR京浜東北線)、千川(東京メトロ副都心線)、上板橋(東武東上本線)です。

 このなかには、始発列車は設定されていても極端に運行本数が少ない駅もあります。たとえば上板橋は1本だけ、千川は2本だけ。鉄道会社のほとんどは各駅の時刻表を公開しているので、確認するとよいでしょう。

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押上駅は、東京メトロ半蔵門線と東武伊勢崎線のほか、都営浅草線と京成押上線の直通境界駅(画像:写真AC)。

 筆者のオススメは押上駅(東京都墨田区)です。東京メトロ半蔵門線と東武伊勢崎線、都営浅草線と京成押上線直通運転の境界駅で、都心2方向へ座っていけます。半蔵門線で大手町まで16分、永田町まで25分。浅草線は線内主要駅停車のエアポート快特があり、日本橋まで10分、新橋まで15分。さらに京急電鉄に直通し、羽田空港国際線ターミナルまで42分です。また、郊外方面では、京成押上線で成田空港行きアクセス特急の始発電車が朝6時台に1本あります。

 どの駅も始発電車に乗るために並ぶ人が多く、必ず座れるとは限りません。しかし、「早く目的地に着くため立って行く」または「次の電車を待って座る」を選べます。「ふたつの利用法を選べる」が始発駅のメリットと言えそうです。

【了】

【写真】都心直通の発着駅に「大出世」!

Writer: 杉山淳一(鉄道ライター)

乗り鉄。書き鉄。ゲーム鉄。某出版社でゲーム雑誌の広告営業職を経て独立。PCカタログ制作、PC関連雑誌デスクを経験したのち、ネットメディアなどで鉄道関係のニュース、コラムを執筆。国内の鉄道路線踏破率は93パーセント。著書に『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。日本全国列車旅、達人のとっておき33選』(幻冬舎刊)など。

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