ボーイング737、なぜ「タイヤむき出し」で空を飛ぶ? 離陸しても閉めるドアがない!
短距離離着陸性能に貢献 「天然のクーラー」効果も
ドアがない理由のひとつは、重量の削減。ドアや関連する装置を取り払えれば、そのぶん機体が軽くなります。そして軽いほど離陸滑走距離が短くて済み、滑走路が短い地方空港にも就航できます。ボーイング737-800型機は、1660mで離陸可能だそうです。
もうひとつは、外気を使って装置全体を冷やすため。水平飛行中の外気は、マイナス50度になることもあります。数十トン(ボーイング737-800型機の最大離陸重量は約70トン)の機体が200~300km/h程度で離着陸すると、メインギアには大きな摩擦熱が発生。それを冷やすため、飛行中の外気を「天然のクーラー」として使うのです。
当初、短距離用に開発された737シリーズは、水平飛行の時間も、ほかの飛行機より短めを想定。長距離飛行ではドア越しにゆっくり冷却可能ですが、短距離の場合は、外気に直接さらしたほうが効率的です。
なお「むき出し」の主脚は、ドアがある場合とくらべて、飛行中の空気抵抗が増えることがデメリットです。ドアがないため車輪格納部分に凹凸(おうとつ)ができ、空気の流れが乱れます。
737シリーズは短距離飛行用として開発された経緯からこの構造を採用していますが、多くの旅客機は、飛行中の空気抵抗を下げることを優先するため、ドアをつけるのが一般的です。
ちなみに、この「むき出し」の主脚は、短距離運航を想定した現代のリージョナルジェットでも見られる仕様。たとえばJALグループのJ-AIRでも就航しているエンブラエル(ブラジル)のE170型機、E190型機、三菱航空機が制作中の「スペースジェット」などで採用されています。
【了】
車輪の収まるところの内側がケーブルや配管むき出しでびっくりしました。
この方式はB737だけではなく、エンブラエルE170シリーズやボンバルディアCRJも同様だ。
ブレーキを冷やすためという説明はちょっとおかしいと思う。一応確認したらウィキにもそう書いてあったけれどね。いずれにせよドアの有無で温度がそれほど変わら無さそうだし、同じリージョナルジェットとして設計された727にはドアがついているしね。
737は荷物の出し入れのしやすさ等の理由から出来るだけ地面からの高さが低くなるよう設計されたため、扉をつけるにはドアの機構が複雑になってしまうからという理由からかと。
剥き出しの車輪の格納庫にバードストライクでトラブルは起きないのか不思議?
あのむき出しのタイヤは見た目が蛾の翅の模様のようで苦手(笑)
たまたま見上げた飛行機が737だと、タイヤのあの黒目にギョッとしてしまう。
大戦中のプロペラ機でもカバー無しが有ったな。
中島飛行機の隼のようだ。
皮を被ってないオレのと一緒ってことかな。