台風19号の大雨に耐えた荒川 しかし京成本線の荒川橋梁が心配される理由
記録的豪雨をもたらした台風19号。首都圏を流れる荒川にも氾濫が迫りましたが、「荒川下流で氾濫の危険性が高い地点」と指摘されてきた京成本線荒川橋梁も危機を乗り越えました。この橋梁の部分だけ、堤防が4m近く低くなっているのです。
京成本線の鉄橋部分だけ3.7メートル低い堤防
2019年10月12日(土)に伊豆半島へ上陸し、関東甲信越、東北地方に歴史的水害をもたらした台風19号。各地で河川の氾濫が相次ぎ、首都圏を流れる荒川にも氾濫が迫りました。
台風一過となった翌日、従来から「荒川下流で氾濫の危険性が高い地点」と関係者のあいだで心配されていた京成本線の荒川橋梁(京成関屋~堀切菖蒲園間。足立区、葛飾区)へと取材に向かいました。
危険性が高い理由は、荒川堤防を京成本線の線路が横切る部分だけ、堤防が3.7メートル低いためです。連なる堤防に線路部分だけ低い段差ができている形です。
訪れたときは、前夜の台風上陸から約20時間たっていましたが、堤防を水が越えるまであと3メートルから5メートルという状況です。堆積物の痕跡などから、あと2メートルから3メートルで越流にまで迫っていた様子が見てとれました(あくまで目測です)。周囲には土嚢も積まれ、緊迫感が依然として漂ってもいました。
地図に京成線がどこだかわからないものを出すのはいかがなものか