台風19号の大雨に耐えた荒川 しかし京成本線の荒川橋梁が心配される理由

記録的豪雨をもたらした台風19号。首都圏を流れる荒川にも氾濫が迫りましたが、「荒川下流で氾濫の危険性が高い地点」と指摘されてきた京成本線荒川橋梁も危機を乗り越えました。この橋梁の部分だけ、堤防が4m近く低くなっているのです。

なぜここだけ、堤防が低いままなのか?

 なぜこの部分の堤防が低いのでしょうか。

 この橋梁の竣工が1931(昭和6)年。その後、1970(昭和45)年代までのあいだに東京下町一帯が、工業用地下水の汲み上げや天然ガス(メタン)採取などにより地盤沈下し、広範囲のゼロメートル地帯、すなわち海水面より低い地域が発生しました。この橋梁部分でも3.4メートルの地盤沈下が観測されています。

 地盤が沈んでも川の水面の標高はさほど変わりません。そのため堤防は川に対して相対的に低くなってしまいました。

 対策として一帯の堤防をかさ上げしても、橋梁と線路が堤防を通り抜けている部分は、簡単にはかさ上げできません。そのためこの部分が低いままで、現在は橋梁架替え工事の用地買収が進められている段階です。

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京成本線の荒川橋梁。線路が横切る部分だけ低くなっているのが分かる(2019年10月13日、内田宗治撮影)。

 地盤沈下はとくに荒川沿岸で激しいものでした。荒川の舟運を利用できるために、荒川沿いにかつて工場が多数立地したためといわれています。

 顕著な例はJR総武線沿線です。平井~新小岩間で渡る荒川の前後、錦糸町駅は標高0メートル、亀戸駅は同マイナス1メートル、平井駅は同マイナス2.5メートル、新小岩駅は同0メートルと、軒並み標高0メートル以下の駅が続きます(この区間の線路は大半が高架なので、線路ではなく地表の標高。駅前広場の標高ともいえます)。

【地図】荒川氾濫時に想定される被害範囲 東京駅付近も冠水

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1件のコメント

  1. 地図に京成線がどこだかわからないものを出すのはいかがなものか

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