ゆりかもめ、豊洲の先どこへ行く? 計画は人口増で白紙 東京湾岸エリアの状況背後に

バブル崩壊を機に変わった街の役割

 2000年代に入ると状況が大きく変化します。バブル崩壊後、地価が割安な水準まで下落したことと、建物の容積率の規制が緩和されたことで、中央区、江東区の臨海部が都心近くの住宅地として注目されるようになり、タワーマンションが立ち並ぶようになったのです。1980年代以降、都心から郊外に出ていくばかりだった人の流れが反転し、都心回帰が始まりました。

 臨海部で当初想定されていたのは、オフィスと商業、住居が一体化した職住近接の街であり、臨海部から都心への大規模な通勤は想定されていませんでした。ところが実際には臨海部から都心への通勤需要が高まり、付近を通過する大江戸線の勝どき駅と有楽町線の豊洲駅に乗客が集中するようになりました。

 大江戸線が全線開業した2000(平成12)年度、勝どき駅の利用者は1日約3万人でしたが、周辺地域の開発事業によって10年後の2010(平成22)年度には8万人を突破、駅は毎朝大混雑が発生するようになりました。都営地下鉄では、2011(平成23)年から勝どき駅のホーム新設、コンコース拡幅、出入口新設など大規模改良工事を進めており、2020年のオリンピック前にすべての工事が完了する予定です(豊洲駅も2008年から2013年に大規模改良工事を実施)。

【地図】豊洲から先の「S字」延伸構想

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コメント

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1件のコメント

  1. たしかにゆりかもめは遅い・小さい・高いでいいとこないな…
    新橋から大した距離じゃないのに時間かかるし、豊洲に出てもしょうがないし