アルファロメオ版ジープ、早期生産終了の謎 見た目軍用車、中身はスポーツカー以上!

軍用車両は、価格と維持コストを抑えるために、あまり複雑な作りにはしないものです。しかしイタリアを代表する自動車メーカー、アルファロメオが作った軍用車は、ひと味違いました。見た目はジープですが、中身は別モノです。

アルファロメオ戦後唯一の軍用車

 アルファロメオといえば、イタリアを代表するスポーツカーブランドのひとつですが、かつては軍用の4輪駆動車を生産したこともありました。

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アルファロメオが戦後開発した唯一の軍用車両「1900M」。同社製車両のシンボルである盾型グリルを用いている(画像:Massimo Campanari/123RF)。

 1940年代末、アルファロメオは高級車メーカーから脱皮し、大衆車メーカーに生まれ変わろうと、1950(昭和25)年に新開発の「アルファロメオ1900」をリリースしました。同車は「レースに勝つファミリーカー」と形容されるほどのスペックで、先進の「直列4気筒DOHCエンジン」搭載、前輪サスペンションは左右が別々に動く「ウィッシュボーン式独立懸架」と、当時の水準からするとかなり凝ったものでした。

 一方同じころ、イタリア陸軍は山道なども走行でき、偵察任務などにも使用可能な汎用の小型4輪駆動車を欲しており、国内自動車メーカーであるアルファロメオとフィアットの2社に対し開発を依頼します。

 この依頼に対し、アルファロメオが開発ベース車に用いたのが、前述の「アルファロメオ1900」でした。

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