座席回転、クーラー設置… 進化を続ける通勤電車 その歴史を変えた画期的な車両5選

後のリニューアルを前提に生まれた209系電車

 国鉄時代は首都圏を席巻した103系電車ですが、国鉄末期には登場から20年を超え、その置き換えが課題となりました。201系電車や205系電車がデビューした後、国鉄の分割民営化によって生まれたJR各社は、次世代通勤車両を次々と開発していきます。その代表格と言えるのが、1992(平成4)年にデビューしたJR東日本の試作車両、901系電車です。

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209系電車(2009年7月、伊原 薫撮影)。

 901系電車のコンセプトは「コスト半分・重量半分・寿命半分」。車体を錆びないステンレス製とすることで、軽量化とともに塗装の手間を省き、車体だけでなく線路のメンテナンスにも寄与しました。また、VVVFインバータ制御などの最新技術を導入し、より一層の省エネ化も実現しました。

 そして、当時話題となったのが「寿命半分」です。それまでの鉄道車両は、30~40年程度の使用を見込んで造られており、その間の大きな機器更新は考えられていませんでした。901系電車は10~15年程度で機器更新や大規模リニューアルを行うことを前提とし、その際に新技術を導入することで、省エネ化やメンテナンス性の向上を目指しました。つまり、「寿命が来たら廃車」ではなく、「寿命が来たら更新工事」という意味合いの“寿命半分”なのです。

 901系電車は3編成が、それぞれ異なる構造や機器構成で製造され、様々な試験が行われました。この成果をもとに、1993(平成5)年に209系電車が誕生。京浜東北線や南武線、中央・総武緩行線などの103系電車を置き換えました。さらに、901系電車の設計思想はJR東日本だけでなく、全国の鉄道会社にも広く浸透するなど、日本の鉄道車両を大きく変えるきっかけとなりました。

【写真】「寿命が来たら更新」した209系電車

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コメント

1件のコメント

  1. ロングシート車に冷房を広めたのは京王5000系(初代)の功績でしょうが。