かつて「梅田」は「埋田」だった 湿地帯に造られた初代大阪駅 建設中の写真見つかる

建設中の駅舎の写真が発見されたのをきっかけに、JR西日本が初代大阪駅に関するポスター展示を実施。「梅田」という地名の“謎”が解き明かされました。

湿地帯を開墾して生まれた「梅田」

 そして、この写真からある事実が明らかになりました。それは、「大阪駅がある辺りは、もともと湿地帯だった」ということです。従来、大阪駅の所在地である梅田は湿地帯を田んぼとして開墾した場所、つまり「埋めた田」が名前の由来だという説が語られていました。ただし、証拠となる資料はなく、あくまでも推測の域を出ていなかったのです。今回の写真は、民家などがまったくない砂地の場所に大阪駅が建設される様子が記録されており、この説が裏付けられました。

 写真には、地下水をくみ上げるための井戸も写っており、地下水位が高く軟弱な地盤であることがうかがえます。実は、今も梅田エリアは地下水位が比較的高く、大阪駅の北側で建設が進む「うめきた新駅」の工事現場では、地下水の対策が入念に行われています。

Large 20191108 01
建設が進む「うめきた新駅」の工事現場。地下水が漏れ出さないよう、地中にコンクリート製の壁を作ってから掘り下げている(2018年5月、伊原 薫撮影)。

 ところで、どうして地名は「埋田」ではなく「梅田」なのでしょうか。こちらも正確な記録は残っていないのですが、「埋田」ではイメージが悪いことから、江戸時代に「埋」ではなく「梅」の字を充てるようになった、という説が有力です。なお、写真では梅の木は確認できませんでした。

 展示されたポスターには、レンガ造りの駅舎を建設する様子や、転車台を造る途中の写真が掲載され、多くの人が眺めていました。今や一日80万人以上が乗り降りする大阪駅ですが、開業時は大阪市の中心部から遠く、何もない場所に作られたことがよく分かりました。

 今回の展示はすでに終了していますが、今後も展示される機会があることを期待したいところです。

【了】

【写真】大阪駅には転車台があった

Writer:

鉄道ライター。乗り鉄・撮り鉄のほか、鉄道旅で酒を楽しむ「飲み鉄」や列車を貸し切って遊ぶ「借り鉄」の普及に勤しむ。最近は、鉄道と地域の活性化アドバイザーとしても活動中。好きな発車メロディはJR北千住駅。

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 曽根崎心中であの一帯が湿地帯なのはすでに知られていたのに何言ってんだ?

    学の無いライターだな。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  4. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  5. ウクライナ軍の「1000機の無人機」がモスクワの製油所を襲撃!“タンクが吹き飛ぶ瞬間”を捉えた映像を大統領が公開 今後の影響は?
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス