羽田空港かつての名物「羽田カーブ」とは? 低空で急旋回しつつC滑走路へ北から着陸
導入が計画されている羽田空港の新ルートでは、南風のときC滑走路へ北側から着陸する運用が含まれていますが、これで思い出されるのは、かつての「羽田カーブ」。こうした低空を急旋回するルートは、伊丹空港や福岡空港などでも見られます。
C滑走路に北側から下りていく「羽田カーブ」
羽田空港では2019年11月現在、実際に飛行して検証するなど、都心上空を通る「新ルート」に関する動きが活発化しています。発着回数を増やす目的が背景にあり、これには「南風のとき、東京湾に隣接する『C滑走路』へ、向かい風状態で北側(16L側)から南側へ降りる」運用も含まれています。
実は羽田空港に、南風のとき「C滑走路へ北から着陸」する航路は、“夏の風物詩”として、かつて日常的に行われていたものでした。「チャーリーアプローチ」などとも呼びますが、もっとも馴染み深いのは「羽田カーブ」という呼び名でしょう。
「羽田カーブ」は、羽田空港の南東側より飛んできた飛行機が着陸直前、当時設置されていたナビゲーションシステム「江東VOR/DME」から、お台場、城南島上空の低高度で大きく旋回し、C滑走路に北から着陸するというルートです。旋回を始める高度は、およそ300メートルで、旋回角度は180度近くになるときも。なお「羽田カーブ」の着陸は、パイロットが手動で行っていたそうです。
飛行機は原則、風に向かって離着陸しますが、羽田空港の北には東京都心があります。「羽田カーブ」は、その上を飛行するのを避けるためとられたルートだといわれています。
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