陸に上がった巨大フェリー「さんふらわあ きりしま」 水面下には「動くヒレ」があった

大阪~志布志(鹿児島)間のフェリー「さんふらわあ きりしま」が、ジャパン マリンユナイテッド因島工場へドック入り。普段は水面下の二重反転プロペラ、フィンスタビライザー、バルバス・バウといった特徴的構造が眼前に現れました。

二重反転プロペラ、フィンスタビライザー、バルバス・バウ! 水面下の力持ち

 ドックの底に降りると、普段は見られないものが色々ありました。

 まず、プロペラがふたつ重なっているスクリュー。「二重反転プロペラ」といい、船首側のプロペラだけをエンジンの力で駆動。それによる水流を受けて、船尾側のプロペラが船首側とは逆の方向に回転し、高い推進力を効率的に得られる燃費の良い仕組みだそうです。

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船体下部手前側が「フィンスタビライザー」。奥にあるヒレ状のものも横揺れを抑える「ビルジキール」(2019年10月、恵 知仁撮影)。

 そして、魚のヒレのような「フィンスタビライザー」。航行中、この“翼”の角度を変えて揚力を変化させ、横揺れを抑えているとのこと。

 船首側へ回ると、船体から前に突き出た巨大な“顎”に目が奪われます。「バルバス・バウ」という構造で、かんたんにいえば船が水をかき分けて進むときの抵抗(造波抵抗)を小さくし、速度アップや燃費改善の効果があるそうです。

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