離島防衛の解答なるか 開発進む「島しょ防衛高速滑空弾」 目指すは離島のその先も…?

離島防衛の課題のひとつは、一度敵に上陸されると近づくことすら困難になる点ですが、文字通り「近づけないなら、遠くから撃てばいいじゃない」を実現する「島しょ防衛高速滑空弾」は、防衛装備庁が開発を進める新装備です。

島しょ防衛用高速滑空弾が示す「解答」

 たとえば、陸上自衛隊が装備する主力火砲である155㎜りゅう弾砲FH-70の射程は約30kmで、これでは離島間の射撃は不可能です。また、海上自衛隊の艦艇や航空自衛隊の戦闘機が艦載砲や誘導弾等で攻撃をするにしても、目標となる離島にある程度、接近する必要があるため、敵が地対空ミサイルや地対艦ミサイルで武装していた場合には被害をこうむる可能性が高くなってしまいます。

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陸上自衛隊の155㎜りゅう弾砲FH-70。射程は約30km(画像:陸上自衛隊)。

 そこで、「離島間の射撃が可能な射程を持ち、安全な距離から敵をピンポイントで確実に攻撃できる装備」が求められた結果、生み出されたのが、冒頭でふれた「島しょ防衛用高速滑空弾」です。

 島しょ防衛用高速滑空弾は、車両搭載型の発射装置からブースターによって発射され、一定の高度に到達すると弾頭部分が分離し、超音速での滑空(グライダーのようにエンジンなど推進機関を用いないで飛翔すること)を開始、測位衛星や慣性航法装置(誘導装置)を使って現在位置を確認しながら目標上空へ到達すると、急降下して敵の陣地などをピンポイントで攻撃するという装備です。この装備の特徴として、すでに述べた離島間の射撃が可能な長大な射程のほかにも、「高高度を超音速、かつある程度機動しながら飛翔するため迎撃が困難」な点や、「離島で発生した事態に素早く対応できる」点なども挙げられます。

【画像】距離感がおかしくなる? 沖縄本島以西あたりと本州を重ねると

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