東京23区のJR最閑散駅「越中島」には何があるのか? 東京から2駅だが駅員不在の時間も

東京23区内ながら、乗車人員が最も少ないJR駅として知られる京葉線の越中島駅(江東区)。なぜ「閑散駅」になっているのか現地を訪問したところ、駅の両側は大学でした。また、ほど近い場所には地下鉄2路線が走る駅もあります。

そう遠くない距離にある地下鉄の駅

 なぜ利用者が少ないのでしょうか。地上に出るとそれがわかる気がします。「越中島通り」と呼ばれる一本の太い道路に、駅すべての出入口がつながっていますが、いずれも東京海洋大学に囲まれています。大学の中に駅があるようなものと言っても過言ではないでしょう。しかし、大学の敷地になるべく干渉しないような構造となっており、歩道に向け出口は狭く造られています。

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駅周辺地図を見ると、門前仲町駅が近くにあるのがわかる(2019年11月、河嶌太郎撮影)。

 大学の周辺にはマンションなどの住宅もありますが、こうした住民が多く利用しているかというと、それも疑わしいです。というのも、徒歩10分足らずの距離に、門前仲町駅があるからです。越中島駅前の案内地図にも門前仲町駅は大きく書かれています。

 門前仲町駅は東京メトロ東西線と都営大江戸線が乗り入れている駅で、双方の乗降人員を合算すると、1日あたり20万7007人(2018年度)。都内有数の混雑駅と言えます。越中島駅の5735人という数は乗車のみの人員であるため単純比較はできませんが、門前仲町駅の乗車人員を乗降人員の半分と仮定しても、18倍もの開きがあります。路線の利便性を考えても、門前仲町駅の方が都心へのアクセスに優れています。

【写真】大学敷地に食い込む駅出入口

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